近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

誰にでもできる仕事をいかに作るか?

仕事は限りなく効率化できることが理想だ。

私もすでに40年近く仕事をしてきたが、未だに永遠のテーマの一つである。

仮に自分一人でする仕事を考えた場合でも、いくらでも効率化できる余地はある。毎日が試行錯誤と言っても過言ではない。

 

同じことをするにしても、前回よりはもっと創意工夫して、時間短縮したり、より一層の質を高めたりと、仕事の大きい小さい関係なく、改善、改良の余地はある。それが仕事と言うものだ。

 

特に、頭を使ってする仕事と言うのは、無限に改善ができるように思うし、最近では、RPIやAI君を上手に使えば、そもそも、私たち人間がする仕事は、劇的に変えられる可能性はある。

 

私が、20代から心がけてきた一つが、自分しかできない仕事を如何に減らすか?

言い方を変えれば、自分がしている仕事は、できる限り、誰でもができるようにすることだ。

とは言え、実際は、永遠に自分しかできない仕事が一部残るものである。

それが自分の付加価値であるが、それは過去の実績の中ではなく、未来に創造するものであればよい。

つまり、今日を基点に考えると、昨日まで行ってきた仕事は、他の誰かが必ず自分に成り代わってできるように記録に残し、手順書を作成し、勘所をAI君などに委ねていく。

自分自身は、常に今日から次の事を創造する。こんな感じの仕事スタイルを今、追及して仕事をしている。

 

私は、20年以上前から、多くの企業の業務改善のお手伝いをしてきた。最近は、現場仕事に入ることはほとんどなくなったが、大企業から中小企業と様々な組織の改善をお手伝いした。

結論から言うと、無駄な仕事をしていない組織は存在しない。

そして、それを分解すると、組織の上位10%から20%の仕事ができる組に属する人以外に、改善の余地は山のようにある。その中でも、最大の課題が属人的な仕事を如何に排除するかである。

 

要するに、自分しかできない、自分しか分からない仕事を極力作らないことがとても重要であるが、なかなか、実際には、できない人が多い。

なぜできないかの理由も、どこの会社も共通している。

間違っても、自社がそれでよいと思っている経営陣はいない。経営者から見たら、属人的な仕事ぐらいリスクを感じるものは無い。

なぜなら、その人に何かあったら、仕事がたちまち、立ち行かなくなるのは目に見えているからだ。だから、明確な指示を出しているかどうかは別として、現場の属人化は避けたいところだ。

 

現場でできない最大の理由は、属人的な仕事に問題があると思っていない人達がいるからだ。

自分がいる、自分の仕事がある、自分しかできないから価値である。こんな風に常態化するとやっかいだ。ブラックボックスの仕事だらけになる。

 

こういう人は、意識改革して行動が変わればよいが、それができないのであれば、退場してもらうしかないだろう。

改善の余地があるのは、属人化を排除しないといけない、したいのだが、時間がない、目の前の仕事に追われて、属人化の排除は常に先送り。そこそこ仕事ができる人に多い。

 

さらに深刻なのは、やらないといけないと分かっていても、やり方が分からない。これを改善するのはやっかいだ。そもそも、仕事のやり方を間違っているケースが多い。属人化の排除には、記録が大前提である。そして、標準化。簡単に言えば、マニュアルや業務手順書を分かり易く作れるかというスキルである。

そもそも、こういう類は、仮に新しい仕事であったとしても、最初からそういうものを作る前提で、仕事を始めればよい。

つまり、一つの仕事が終わったらある程度の手順書や仕事の勘所は、記録に残っている。今まさにIT全盛時代、属人的な仕事は劇的に減っていく時代である。

 

 

以上