近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

DXが進展する時代の中小企業の進む道

オーダーメードか既製品か。

はたまた、レディオ-ダ-メ-ドか。

今、コロナ禍の中、スーツ業界も揺れている。

オンラインで在宅、テレワ-クになり、ちゃんとしたス-ツやネクタイをする機会が激減した。かくいう私も最近、以前よりはとてもラフなスタイルで仕事している。

 

図らずとも、一時期流行ったフレックスタイムで服装自由というスタイルが浸透している。

そういう意味では、決して他人ごとではないのだが、ス-ツ業界、アパレル業界も大きな変革期であると思う。

 

今回は、こういう業界のことではなく、ITの業界の話しを書こうと思う。

私が2001年に発刊した“だから中小企業のIT化は失敗する”に書いたのは、中小企業のIT活用の話だった。

今、世間はDXブームだ。 

これは言い方を変えると空前のITブームと言っても間違いがない。ある意味、それだけDXという言葉はとても曖昧だし、そもそも、これが何を指すのか、何が起こっているのか、だから生活やビジネスの世界がどうなるのか・・・など。結局は良くわからない。  

 

そいう意味も含めて、私はDXよりも遥かに馴染んでいるITで経営者と世の中の変化や進化のことを話しする。また、仕事で必要な時はITの専門家として説明するようにしている。まあ、言い方を変えれば、DXはIT業界が中心に生み出しているバズワードと考えていて間違いがない。

言葉が新しくなったからと言って、本質的なことは何も変わらない。

 

さて、今日の本題に戻るが、そもそも、中小企業のIT化は大企業や一部の社会の仕組みに比べるととても遅れている。もちろん、私が先程の書籍を上梓した時代から比べると一部は改善しているし、中には先進的なIT活用する企業も増えてはいるが、相変らず少数である。

 

出来ているところと出来ていないところの格差が広がっているというのが正しいとらえ方だと思う。もちろん、社会全般や生活の仕組みはDXでよいだろう。今までにない仕組みができるとしたら歓迎できる部分もある。最たるものがフィンテックに代表されるが、お金の支払い関係や取り扱いについては、電子マネ-も含めて本格的な普及の兆しがある。

 

日本のような先進国でもメリットはあるが、何よりも新興国発展途上国にとっては、劇的に生活やビジネスが変革するチャンスではある。今からATMを作る必要はない。こういうテーマや事例は、先進国の日本ではなく、これからの国を見ていれば、変化はよくわかる。

 

これは企業にとっての顧客の変化ともいえる。中小企業も経営者も社員も生活者だから、こういう視点において、社会の変化に乗り遅れることはない。

ただ如何せん、中小企業の仕事のやり方や会社経営の仕組みは、ITには向いていない。先程書いたが、一部の先進的な会社以外が、アナログで属人的な仕事が支配している。

 

これを急に変革できるかといえば、困難であることは想像に難くない。私は先ほど拙著の中でのオーダ-メ-ドはやめて、既製品を使いましょうと力説した。そして、経営支援の現場でもそういうスタンスでお手伝いしてきた。

ただ、残念ながら、当時は既製品は充実していなかった。あれから20年余りが経過した。そして、クラウドサ-ビスなるものが一気に普及した。これはこれで、一歩前進だ。ところが、これでも不十分だ。

 

これからは、同業他社の先進的な仕組み活用する時代だ。それが真の中小企業のIT活用時代の到来といえる。新興国発展途上国フィンテックと同じよう日本の中小のSMEテックで世界に貢献できる時代が近づいている。楽しみでならない。

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以上