近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

社員教育をオンラインを活用して変革できるか?

一気に、オンライン教育が世界で普及してきた。

 

会社や学校、大学、社会活動など、このコロナ禍がきっかけとなり、利用者が急増した。

ベトナムなどの新興国も日本に就労予定者への日本語教育が一気にオンラインに切り替わった。もちろん元に戻る可能性はあるが、世界の多くが、オンライン教育の体験をしたことが、これから大きな意味を持つ。

 

今のところ、オンライン教育とは、対面で行っていた教育や研修などが、オンラインに切り替わったという単純な考えで理解できる。ある意味ではオンラインのセミナーとも似たような形態である。

 

 

 

人が何かを学ぶという方法は、ここ数十年で大きく進化してきた。

それはパソコンやDVDなどのデジテル機器の登場と進化、続いて登場したネット含めたITの恩恵によるところが大きい。

 

1980年代に登場したのが、CAI(computer aided instruction)だ。パソコンの登場と共に、教育にも使われるようになった。私が社会人になった頃で、とても画期的だったと記憶している。

 

教育用のパソコンソフトで学ぶのが基本だが、しばらくして登場したCDをパソコンで見ることも含まれる。CAIは今では死語になったというか、別の概念で包含された。

 

そして次に主流になったのは今や大衆化した感があるeラーニングだ。ECのeと意味は同じでelectronic、つまり電子の環境で学びましょうという意味だ。

インターネットを介して教育を受けるという狭義の理解でも間違いはないが、このeラーニングは、とても範囲が広い。CAIの意味合いも含まれているし、電子媒体や電子機器を使って学ぶという意味でも使われている。

 

当時したのは1990年代だが、実際に本格的に普及が進んだのはこの数年である。

普及に時間を要したのは、ネットの通信速度などの問題もあったが、日本の場合は教育は先生と生徒が直でするものという固定観念が強すぎたのではないかと思う。実際、学校は他の先進国と比べると相当遅れている。

 

そういう意味でも、多くの人がオンラインの教育や研修を体験した今、ビジネスでも学校教育でも次の大きな変革が始まったと言える。

 

ここで、改めて人が何かを学ぶということを、学ぶ人の立場で考えてみる。

学び方を2つに分ける。

 

一つは、誰かに教えてもらう。教える人(概ね先生と言う立場になるが)と学ぶ人の構図が基本だ。

もう一つは独学である。

これは先生は自分と言える。(ちなみに、学校の勉強の自習とは少し違う。自習は学校の授業の一環で、たまに、今日は自習しましょう。という感じの短期的な意味合いだ。)

独学はとにかく、自分である程度長期で学ぶという事だ。大袈裟に言えば、自立した考えだ。

 

私は子供の頃から今でも人に教わるのは集合でもマンツーマンでも嫌いだ。

仕事で教育サービスを提供しておきながら言うのもなんだが、私は今でも独学派だ。

実際、独学と言っても私の子供の頃は手段は限られていた。教科書と参考書のみである。受験勉強もこれだけだった。

 

今は、独学するにしても学びの場や方法は格段に増えた。特にオンラインを活用すると今までの独学とは世界が違う。

だから私はビジネスの場では特に、オンラインの独学を広めようと考えている。

 

これからは、社員教育はネットが主流になるのは疑いようがない。理由は簡単だ。ビジネスは学校の勉強とは違う。基本的には教育コストは会社が負担する。

会社にとっては、教育は重要な先行投資である。理想は社員が自主的で効果的、効率的な教育がしたい。経営者の常なる本音だ。

 

しかし、ビジネスでも学校と同じように、今でも直で教わる方が良い。という考えが根強い。

特に、メンタル強化やマネジメントを学ぶなどの教育は講師が直でという要望が多い。

 

果たしてそうだろうか?

私は、もともと新興国社員教育をオンラインで10年以上前から行ってきた。オンラインで十分効果がある思っている。もちろん、アナログ的な集合研修も大切にしている前提だが。

 

何よりも社員教育で大切なのは、本人の自発的なやる気、取り組みだ。

そう意味では私は経営者の本音として、ビジネスの学びも基本は独学であってほしい。

そのためには、オンラインでいくらでも学びの機会と場を提供できる。

アナログだけでは限界がある。コストも重い。

 

ITの仕事もしていると、オンライン学習サービスには自然とアンテナは高くなる。時間があれば、常々世の中のサービスを眺めている。

独学派にとっては、この上ない環境が出来た。

 

もちろん、人に教えてほしい人もオンラインで世界中の先生から教わることも出来る。

人にアナログテで直で教えてもらはないといけないことは本当に限られてくる。

 

これからは、まずは、独学でオンラインで学ぶことはできないか?と考えることが第一歩だ。

ネット検索もできるし、その気になれば世界のオンライン講座は見放題だ。

独学による自立をビジネスパーソンに勧めるつもりだ。

 

 

 

以上