近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

人が集まると何が起こるのか

やっぱり、直接が良いよね。

リアルじゃないとダメだよね。

街のあちこち、ビジネスの現場で、こういう会話で充満している。

4月あたりから、コロナ禍以前とまではいかなくても、普段通り人が会う、集う、飲むなどが復活しつつある。

 

のど元過ぎたら熱さ忘れる。

最近、私の懸念としては、この言葉が頻繁に浮かぶようになった。人間とは不思議なもので、良いことも悪いことも慣れる。

 

病気にしても、不幸にしても、永遠に続くと思えば、つらいものはあるが、数か月ぐらいの短期であれば、そういう状態になった時は、ストレスも溜まるし不安も募るが、それでも何日かすると慣れてくる。

 

悪いことに慣れると言うのも、人生では私も何度も経験している。

悪いことに遭遇した時は、底なしに感じる不安があったりする。そういう状況でも今自分が置かれている立場、状態、環境が分かってくると、不思議なもので、その状態に適応しようとする。

私は、こういうのを変化適応力と呼んできたが、理由は私には分からないが、人間はそういう能力を持っていると思う。

 

その上で、今より、どうやれば良くなるかを考える。これをコロナ禍に当てはめると、発生した当初は、世界を不安が覆っていた。実際に私も私の周りも常にピリピリしていた。そんな中、オンラインが使えることが分かった。

 

だんだんと、一般の人もそのオンラインを使い始めた。最初はおっかなびっくり。半強制的に始めた人もいるだろうし、未だに敬遠している人もいるだろう。そして、1年が過ぎ、2年が過ぎ。

 

流石に、オンライン疲れしてきた。

そして、オンラインよりも直接会わないとね。となってきた。コロナ禍前と比べたら、元に戻る。ある意味、オンラインで縛られた反動が一気に来ている訳である。

 

実際、私も、周囲につられて、少し前より、直接人と会うことが増えた。皆さん、口々に直接会ってよかったね。という。

だが、私は決してそうは思わない。

 

そもそも、直接会う事は、コロナ禍前も、これからもとても限定的なのだ。

物理的制約、コスト的制約の中で、人間が直接会える機会は極めて少ないのである。

 

どういう必然かは分からないが、科学技術の特殊な一つとしてITを発明し発展させてきた。それまでの移動という人間の行為は、人力車の時代と比べると、劇的に進化してきた。

一般の人が宇宙旅行することはほとんどないが、現実的には、空飛ぶ車とまで言い出している。

正直、私は、必要がないと思っている。

 

もちろん、過疎地とか、新興国の田舎などの交通機関が充足していないところであれば、役に立つと思うが、日本の様な国で、しかも、都会でなぜ、車が空を飛ばないといけないのか不思議でならない。

ただでさえ、不健康。しかも、余計なエネルギーも使う。事故の心配もある。シンプルに考えて、歩けばよい。

これからの時代、幾ら空飛ぶタクシーが出来たからと言って、少し、移動が速くなるぐらいだ。

 

一方、オンラインを上手に使えば、世界中から自分の考えに賛同する人と、お付き合いする事が出来る。そして、世の中に良い影響をもたらすことも不可能ではない。

変化と言うのは、起こっている最中に気づく人は少ない。オンラインとオフライン。バランスよく人間が使いこなすには、あと10年はかかりそうだ。

だから、直接会うのが良いのは良いのだが、どういう時に、誰と直接会うのが良いかを改めて考えるタイミングであると思っている。

 

 

以上