近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

脳科学を学ぶことによって、生き方を変えられる時代

人間は弱い。人間は流される。人間は怠け者である。人間は動物である。

こんな書き出しで始めると、人間悲観論じゃないかと思われるかもしれない。

 

自分も人間、今、お付き合いのある方も人間。

そして、過去の歴史上の人も人間。

 

そもそも、人類誕生以来、考古学、遺伝子工学、心理学、哲学、脳科学などの様々な研究が進み、人類誕生以来、人間は人間のことを知ろうとしてきた。しかし、今もって、人間については未知の世界だらけだと思う。

 

果たして、将来、人間が人間のことを完全に解明する時が来るのだろうか?

こんな、疑問をいつも頭に持ちながら、最近は脳のことを気にしない日はない。

そもそも、私の会社の名前が、ブレインワークスだから余計にそうなっているように思う。

 

 

 

私は、人間は弱いことを前提に全て考えている。

他人のことだけでなく、自分自身に対しても。

私の基本は、性善説でも性悪説でもなく、性弱説だ。会社のサービスの基本スタンスでもある。

 

スポーツでもビジネスでも冒険家でもアーティストでも、この人は生まれつき強い、タフだと言われている人は少なからず存在する。

 

だが、私はそうは思わない。人間だからどんな人にも弱いところはあると思っている。

超タフな人でも、内面は、一般の人と変わらず弱い部分が沢山ある。

 

では、強く見える人とそうでない人の違いは何だろうか?

専門家からすれば、色々な意見や根拠や知見はあると思うが、私は、一つには、依存心ではないだろうかと思う。

依存しないという言葉から連想されること。それは、自立する、自力でする、信念を持つ、胆力がある、土壇場に強い、人に流されない・・こんなイメージだ。

 

でも、人間は誕生した瞬間に、依存から始まると思っている。人間の赤ちゃんは、他の動物に比べると独り立ちするまでに、相当な周囲のケアとサポートを必要する。

時間をかけて少しずつ、自立に向かっていくのが人間の特性である。

 

依存と言う人間の性格や行動特性は、脳の特性でもある。

 

依存症という脳の病気を学ぶととても奥が深い。

快楽回路と言うのがあって、これを脳が覚えてしまうとやっかいなことになる。

人間はどんな人も、依存にハマるようにできている。

酒、たばこ、ギャンブルは昔からの定番だし、ゲームやスマホが新種の落とし穴だろう。

ワーカーホリックという言葉もあるように、仕事もはまりすぎると良くない。

私も人の事は言えないし、如何に何かに極端に依存しないかの闘いの毎日である。

 

話は変わるが、私が最近興味を持ったキーワードがある。それは日本発の国際規格である“脳の健康指標BHQ”である。QはIQやEQで考えればイメージできる。

 

私は、この言葉自体は最近知ったばかりなので、詳細に正確に説明できるわけではない。

私なりに要約すると、脳を科学的に可視化して、データを活用して、健康生活に活かしましょうと理解している。

 

考えてみれば、ここ20年ほどで一気に脳のことは解明されてきた。しかし、専門家の見識では、これはほんのわずかにすぎない。

 

この近年の進化は、MRIやCTなどのテクノロジーの発達によるところが大きい。脳ドックも日本では盛んだ。実は私も10年ほど前に一度だけ受けたことがある。こういう日本のヘルスケアの仕組みやプラットフォームは世界でも一流のようだ。

特に、シニア世代の活躍のためには、このBHQは確かに有効だと思う。

 

これからの“働く”は、健康管理が重要視されている。このテーマでもBHQは役立ちそうだ。

経済産業省が、健康経営を推奨していることも、高齢化社会をどうするかという根っこに行きつく。

 



 

脳の健康とは、体の健康と一体だ。

スポーツジムや様々なところでフィジカルなトレーニングに取り組む人は多くなった。これからは、脳のことを正しく理解して、脳の健康を意識して、生活する時代が来るのは間違いない。

 

本来は、人間が幸せに豊かに暮らし、元気に生きるために、事業やビジネスもある。そこに仕事が生まれる。そう考えていけば、脳のことを当たり前によく理解して、脳の健康管理を第一に優先することで経済の仕組みも働き方も大きく変容していくと思う。

 

以上