近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

頼んだり頼まれたりの人間関係

仕事柄、私は何かを頼まれることは多い。

もちろん、ビジネスで考えたら、仕事の依頼ということになる。ただ、私の経営のやり方もあるが、仕事に直接つながらなくても、仕事にならなくても頼まれることも実は多い。

 

その理由は、単純で、私が頼まれることを良しとしているからだと思う。

創業時は、そう決めていたわけではないが、だんだんと企業の支援事業を軸に事業活動するようになってきた。これは、私が、頼まれることが嫌いではないからだと思う。

子供の頃はともかく、学生時代あたりから、人に頼まれることを好んでいる自分に気づくようになってきた。言い方を変えれば、他人に頼られるようになりたいという根っこの願望があったように思っている。

だから、ビジネスでも自然と支援をする仕事にシフトしていく。商品を売らないわけではないが、この30年間、商品販売はあまり実にならなかった。

話は変わるが、自分自身の人生でもそうだが、周りの人を見ていても思うが、果たして頼まれる一方の人がいるだろうか。

やっぱり、人間は頼んだり頼まれたりが一番バランスが良いように思う。

 

社長同士では、この頼んだり頼まれたりのバランスが良い人、バランスが取れている時期はとても心地よい付き合いが出来る。お互い様が気持ち面でも楽なのである。

いくら頼まれることを好きだといっても、一方的に頼まれっぱなしだったら、長く続かない人間関係になるように思う。

少なくとも、自分に頼ってくる人が、他の人から頼られる人であれば、バランスは悪いとは思わない。一方で見境なく誰にでも頼む人がいたとしたら、私は、そういう人には頼まれたくない。

 

このあたり、私はわがままで、自分にだけ頼んでもらえたら、思いっきり一生懸命対応するタイプである。

 

単純なように見えるが、頼んだり頼まれたりの人間関係の構図は、奥が深いし、ビジネスをするにしても、社会貢献をするにしても、生活者として人生を満喫するとしても、とても意識して把握しておくことである。 

 

持ちつ持たれつという言葉とも近い。お互い様でもある。互助という言い方もある。私たち人間は、常に、イーブンの感覚の付き合いをキープする方が、良好な関係になれると思う。

 

次に、頼む時と頼まれる時と、どっちが、気が楽かを考えてみる。

少なくとも、人に何かを頼む時に、ズケズケとお願いする人はいないと思う。やはり、人に何かを頼むという時は、謙虚だ。

困ったときやトラブルを抱えていたり落ち込んでいた時だろう。金銭的な支援なのか、トラブル対応の解決策のアドバイスが欲しいのか、メンタル的に勇気づけてほしいのか、実に色々とある。

また、機密もあるかもしれないし、自分の恥や欠点をさらけださないといけない時もある。

 

経営の観点であれば、何かを頼む時は、やはり、失敗した時だ。こういう時は、更にハードルが高い。自分が幾ら反省していても、何かを頼みに行った人から、厳しいことを言われるかもしれない、能力不足を指摘されるかもしれない。

 

こんな風に、やはり、他人に何かを頼むのはなかなか気が重く難しい。

 

では、人に頼まれる時はどうだろうか?

こっちは結構シンプルで、自分が世間から頼みやすい人と言うレッテルが貼られると厄介だ。

人間と言うのはげんきんなもので、次々と依頼や相談がやってくる。

だから、特定の人以外の世間には、あまり頼みやすい人と言う印象は出したくない。

結局、八方美人になってしまって、ちゃんと頼まれたい人に対しての十分な対応が出来なくなると思うからである。

 

 

以上