近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

社長から見てどういう人に傍にいて欲しいか・・・

NO2は誰ですか?

あるいは、NO2はいますか?

30年近く会社経営を続けてきて、一番質問されたことかもしれない。

 

今までもブログに書いたことがあるが、私は決まって、“NO2はいません。そもそも、いなくても会社は運営できますと”何度も、返答したことがある。

流石にこの数年、初対面の人以外は、こういうことを聞く人はいなくなった。少なくとも私の考えを理解いただいたか、諦められたかなんかだろうと思う。

私は、率直に今になってみれば、どうして、“番頭さんはいますか?”という質問が極めて少ないのだろうかを考えるようになった。

結論から先に言うと、NO2がいるかいないかよりも、番頭が会社経営にはよっぽど重要だと思うからである。

 

まあ、人によっては、両方を混ぜていっている人もいると思うので、一概には言えないが、NO2がいることが、会社の理想だと思っている人が、世の中には多い。

それは、経営の経験者ではあまりお目にかかったことがない。皆さん、経営をはたから見ていた人ばかりだ。

確かに、伝説の経営者や経営の神様といわれている経営者など、実例が沢山あり、見事にNO2の存在がある。

しかし、実際に私も企業支援という仕事をしてきて思うのだが、NO2は一人である必要もないし、そもそも、ある程度できる幹部の誰がNO2であっても、会社は機能する。

また、このNO2がいるかいないかが気になる人達の考えは、結構シンプルで、一つは会社はNO2がいないと伸びないという考え、もう一つは、事業承継を視野に入れたときに、NO2がいないと存続が危ぶまれるという発想。

もちろん、両方ともに一理あるが、あまりにも固定観念過ぎると思う。

 

私なりの理想で言えば、NO2の候補は常に沢山いて、番頭もしっかり必要人数いて、幹部候補生も沢山いる。こんな感じであるし、今でもこういう会社にすることを全く諦めたわけではない。

 

企業は人なりと言うのは正しいが、100年企業を目指すとすれば、企業は人なりだけでは存続できない。社会に必要な存在であり、実際、健全な社会に貢献していれば、存続は可能だと思っている。そういう風に考えると、いつでも会社に必要な人は自然と集まってくると思う。

 

大企業と中小企業は、同じ経営とは言い難いと思うが、少なくとも大企業には、理想的な人員は揃っている会社が多い。NO2候補も沢山いるし、番頭が務まる人も多い。仕事のできる幹部も大勢いる。でも、保守的で硬直化している。

人がいたら会社が必ずしも変わるわけではないなによりの証拠だ。

 

一方、中小企業は人材力が大企業に比べると劣る。実際に今まではそうだった。

しかし、これからは変わる。

中小が今の大企業以上に存在感を発揮できるチャンスは拡がっている。

そういう意味でも、まずは、会社が存在する価値があるかどうかが先であり、NO2がいるかいないかは大した問題ではない。NO2に依存するようでは、会社の柔軟性に欠けるとも言える。

 

最後に、私がNO2になれるタイプかと言えば、私には無理だ。選択するとしたら、創業者か番頭だ。

番頭と言うのは、経営者と一心同体ぐらいでないといけない。一方、NO2は、会社がしっかりできていれば、誰がなってもよいし、経営のやり方が先代と全く違っていても良いと思う。

経営のやり方は一つではないからだ。しかし、それは、創業時からの経営理念や存在価値を維持発展させていく前提での話である。

 

だから、番頭は経営者が交代すると一緒に役割を終えるのが良い。

いずれにしても、私はNO2候補は、社内外に沢山いると思っている。ただ、それは、本当に継承してもらえるかどうかは私次第である。

 

今までも、企業支援ということで沢山の企業のお手伝いをしてきたが、それは経営者に寄り添うスタイルだ。ペースメーカーと標榜してきた訳であるが、これが私の一つの番頭スタイルであり、今の私が望んでいることでもある。

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以上