近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

人生多毛作時代の準備について

人生は間違いなく長くなった。

これは感覚的にもデータを見ても納得する。

そんな中、生涯現役を実践して楽しく過ごしている70代、80代の方も増えている。

 

私なりの定義ではアクティブシニアと呼ばれる人たちだ。しかし、シニア全体からすると10%にも満たないと思う。

アクティブシニアの活動は、アクティブなだけに実際の活動以上に話題になりやすい。

 

地域のコミュニティでも働く場でも社会活動の場でも自ずと主役になる。それに呼応して、メディアや行政なども取材したり連携したりと動くので、アクティブシニアが話題になりやすい。

実際、私も日々の活動でこういう方々と接しているので、ついつい、このアクティブさに影響を受ける。

 

しかし、日本の高齢化社会の課題を考える時に、シニアは多様であることを意識することはとても重要だ。動きたくても健康上の理由で動けない人、健康であっても金銭的な事情で余暇を楽しんだり、新しいチャレンジしたりできない人。健康もお金もあるのだが、何をしてよいか分からない人。他にもそれぞれの事情を抱えたシニアが沢山いる。

しかも、年々増えていく。統計上の予想では、2042年頃、シニアの人数(3、878万人、厚生労働省予想)が頂点になると言うことは、今や多くの人が知っている。

 

こんな中、シニア予備軍と言われる人たちがいる。シニアの定義を現在では、65歳以上として、シニア予備軍は、概ね50代から60歳過ぎまでだろう。64歳も入るかと言えば、あまりにも準備するにはぎりぎり過ぎる。

もちろん、個人差があるので一概には言えないが、やっぱり、シニア予備軍としては余裕をもって準備しておきたい。

 

私の学生時代の友人たちも、昔の定年60歳を迎えている。

正確に言うと、大学を一浪して入っていれば、今年定年、現役なら来年定年である。それなりの組織に務めていれば、65歳までは定年延長は出来る時代である。

さて。どんな選択をするのだろうかと、他人ごとながら、私の関心ごととしてとても深く考えてしまう。

 

ある一人の事例として、架空の人物を想定する。

大手ゼネコンに大卒で入社して会社員勤めを全うしかけている人がいる。

60歳で区切りをつけるか、65歳まで定年を延長するか。

正直は、私のような立場では、さっさと、次のステージに向かって進めばよいと思ってしまうが、本人にとってはそうはいかない。

 

転職する、起業するという選択肢がオーソドックスだ。流石に、60過ぎから働くことから離れようと言う人はなかなかいない。

当然、大手から大手の転職は、よっぽどの役員クラスであれば、可能性はあるが、部長クラスでは、なかなか実現しない。そうすると、普通に考えると、それまでよりも小さな会社で働くことになる。

それは概ね中小企業である。

同じ企業でも別世界だ。当然、苦労することになる。そして、実践者が思うことは一つ、もっと前から準備しておけばよかったとなる。

 

もう一つの選択肢、起業であればどうだろうか?ある程度の資金と勇気があれば、こちらの方が自由度か高い。もちろん、収入がないとたちまち会社をたたむということになるが、個人事務所的であれば、ちゃんとやれば数年は持つ。

この間に、今まで鈍っていた筋力を鍛え、会社の枠を超えた社会にもまれると数年もすれば、世間で通用するようになる。いずれにしても、ハードルは低くない。

 

簡単に言ってしまえば、健康管理にしてもスポーツしても何をするにしても、準備はできるだけ早い方が良い。そう考えると、60歳過ぎてから起こりえることを、自分事として早めに察知して、できるだけ早く準備をしておいた方が良い。

 

人生二毛作、多毛作の時代であるのは間違いないが、一毛作目に次の準備をするのが最良の方法であると誰でも分かる。

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以上