近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

あと何年社長をしているのだろうか?

私の仕事は、社長とのおつきあいが日常だ。

シニアの社長、中小企業の社長、中堅企業の社長、上場企業の社長、若手起業家、ベトナム人の社長・・・。実に多様な社長とお付き合いさせていただいている。

 

私も31歳に起業して、思っている以上に社長業を続けている。

今、世間は企業の事業承継が大盛況だ。

特に日本の場合は中小企業の後継者難が深刻で、継承する企業や経営者を見つけることはとてもハードルが高い。実に40万社が後継者難と言われている。

こういう背景の中で、事業承継をM&A支援などでサポートする会社は大繁盛である。

この流れはあと10年ぐらいは続きそうだ。

 

私の友人の中国人経営者やベトナム人経営者も、日本の中小企業に強い関心を持っている。とても価値があると考えているからだ。

やはり、日本の財産である中小企業の継承は、深刻な日本の課題であり、海外での関心ごとでもある。

 

では、私たちのように自分で創業して経営をしている立場からしたら、事業承継や自分の引退について、どう思っているのだろうか?

私が創業した時、BtoBのビジネスを軸に活動していたので視界は企業中心だった。中でも同世代の経営者に意識が向いていた。だから30歳前後の若手起業家との付き合いが多かった。

 

当然、先のことを考えられるような企業のステージでもなく、目の前のことで必死だった。

私が40代ぐらいになって、会社としては中小企業のIT支援を基盤に事業を確立していたことで、必然的に中小企業の経営者と仲良くなった。

それでも、経営者は60歳ぐらいまでの人が多かった。それ以上の年齢の経営者にはあまりお目にかかったことがなかった。

 

そして時は流れ、10年以上が過ぎ、社長の平均年齢が、60歳になっている今、私がお付き合いする経営者も70代、80代の方も増えてきた。

 

実は、私は30代の頃は、創業から10年目ぐらいで一旦会社経営から離れようと思っていた。

残念ながらと言うか幸いと言うか、色々あって今も経営者を続けている。

 

続ける理由があるから続けているとは思っているが、流石に60歳近くなると、あと何年社長業を続けるのかとよく考えるようになってきた。

それとあわせて、付き合いのある社長が、同じように、おれはあと何年と口にするようになってきた。

大まかに言うと、50代後半に差し掛かってくると、イメージとしては65歳ぐらいで、事業承継する。

できれば、今の社員の中から後継指名できるのが理想。会社をM&Aで手放して、新たな企業に経営をゆだねる選択は、この年齢ではまだあまりない。

そして、60代後半の経営者になると、会社をどこかに譲渡する選択が増えてくる。

今のところ50代後半、60代ぐらいが、社長を続けるか、何らかで後進にゆだねるかの平均的な判断の時期ではないだろうかと思う。

 

一方で、70歳過ぎても現役のバリバリの社長は、大中小企業問わず沢山いらっしゃる。

こういう方々とお話ししていると、概ね5年スパンで次のことを思考されていることを知る。

 

一昔前だったら、一つの事業を仕上げるのに10年ぐらいの感覚だったと思うが、今は、5年ぐらいになっていると思う。そう考えると妥当な期間のように思える。

ただ、それはまだラストワンチャンスではない。

流石に、80代後半になるとそうかもしれないが、70代前半であれば、少なくともあと2回ぐらいのチャンスがある。

 

こういう経営者とお話ししていると、生涯現場、生涯現役のブームの中、生涯社長業がこれから増えてくるように思う。

そういう意味では、私にも新たな悩みが生じそうな気がしている。

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以上