近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

一石五鳥の仕事術の本質

長年仕事していると、昔の先輩がおっしゃっていたことが、ひしひしと実感に変わる。

 

“今やっている仕事は何も無駄な事は一つもない”

実際、私もこういうことに、30代で気づいた。

新入社員の頃、ゼネコンに入ったにもかかわらず、自分の希望と全く別の世界の仕事に、不満が爆発していた。つまり、いやいや仕事していた訳である。

 

それが、今や、本気で全ての道はローマに通じるではないが、本当に働きだしてもうすぐ40年、過去の仕事で無駄にことは一つもなかったと思っている。

人間は、得手してショートカットで楽をして成長したい、仕事ができるようになりたいと思う。

ほとんどの人の本音は一緒だと思う。わざわざ苦労などしたくない。回り道も若い頃は無駄にしか思えない。

よく、最近の若い人たちに迎合して、まだ、戦力も何もなっていない人に高給で処遇して、自分の好きなことをして貢献しましょう。という青い鳥症候群を助長する様な会話が増えてきた。

 

短絡的に飛びつきたくなる空気感に、安易に流れる時代だ。

まあ、こういう行動の末路は明白だ。人生100年時代。こんな長期間、順風満帆なことはありえない。また何もかもが激変している時代。

山あり谷ありである。

 

例えば、長い長い道や橋を考えてみよう。

この道を進めば人生安泰だ、この橋は安全だ。今はそう見えるかもしれない。ところが、今は、1年後にその道は通れなくなるかもしれない。橋は壊れているかもしれない。こんな実感だ。むしろ、新しい道を開拓する、新しい橋を架ける方が自己責任と納得と言う意味で、精神的な安定を得られる人たちも存在する。

 

結局、長い人生、どんな理由にせよ。知らず知らずに経験したこと、いやいやでも何でも、とりあえずやり切ったこと。例えば、それは遊ぶためにお金を稼ぐために我慢したとか、嫌な上司だったけど、転職する方が不安だったから、目の前の仕事だけはちゃんとしようと取り組んだ。

あるいは、やりたくなかったけど、責任感のみで乗り切った人。

私の場合は、ノー天気型だったので、最初の職場で、希望の現場監督に変えてほしいと何度も懇願はしたが、配置転換はかなわなかった。

 

しかし、それでも、結果的には先輩方に私のプライドに火をつけてもらった。

これぐらいできないの?悔しかったら俺を超えてみろ。こんな挑発を受けながら、むきになってやってきた。おかげさまで、知らず知らずのうちに、好きか嫌いではない次元で仕事のやり方を覚えてきた。

 

別の視点から言うと、今はDXが進んでいく時代。この先、人間が働く時に、どんなスキルが求められるかは予想できる部分とそうでない部分が混ざっている。

予想できる範囲としては、より人間らしさが求められていく。DX時代の本質はそこだ。一方で、AIがもっと進化した時、ITがもっと綿密に世界に張り巡らされた時、メタバースが本当に使い物になった時。どんなスキルが必要かは分からない。

 

こういう時代に大事なことは、新しいスキルを短時間で身に付ける。その本質は、誰でもが知っている、辛気臭いと思われる仕事の基本スキルがものを言う。つまり、基本無くして応用無の世界である。この基本を身に付けるためには、どんな仕事をしていても自分の取り組み次第で、身につくスキルである。

 

実は、仕事のイロハという本にまとめたのが、もう14年前(2008年発刊)、そろそろ、仕事のイロハの更新版を出版しようと計画している。

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以上