近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

コンサルタントかペースメーカーか?

ペースメーカーと聞いて何を連想するだろうか?

殆どの人は、医療機器だろう。

実は、私たちの会社では、ペースメーカーという商標を保有している。

簡単に説明すると、本業である企業支援のサービスをペースメーキングするという意味だ。

 

最近、色々なところで、伴走型のサポートやサービスという言い方が増えてきたように思う。

実際に、10年前に比べて、どうなのかを調べたわけではないが、言葉として、伴走というのが目につく。

では何故、私たちがペースメーカーを名乗るようになったのか?

それは20年以上前の事である。あるお客様の顧客満足度向上、情報共有化の実現、それとあわせたITツールの活用をまとめてご支援していた時の事。それは、大手のエネルギー会社から委託された仕事で、30社同時支援だったので、なかなか大変なタフな仕事だったが、私自身と会社のとても大きな経験値になった。

 

この仕事の中で、ある社長から、色々手伝ってもらえて、ありがたいのだが、自分たちは、ずっと、御社に支援料金を払い続けないといけないですよね。と言われたことがきっかけだ。この時は、私達は、ペースメーキングという言い方は、まだ、標榜していなかった。

社長の問いかけに、思わず、大丈夫です。マラソンの伴走者だと思ってください。ランナーは独力でゴールします。それと同じように、自走できるようになります。

この時を境に、伴走型の支援という意識がより一層強くなった。

そして、やがて社内外で当たり前に使うようになった。こうやって、当社はペースメーキングしますという表現のパンフレットを使うようになった訳である。

 

その頃に受けた新聞取材でも、当社はペースメーキングする会社と何度も伝えた。だが、出来上がった記事は、コンサルティング会社だった。

実は、その当時、コンサルティング会社と言われるのがとても嫌だった。

私自身が経営者として、コンサルティングを受けないタイプであるのと同時に、それまでの高度経済成長時代のコンサルタントのイメージが強すぎで、毛嫌いしていた。

 

どういう印象かと言うと、ご自身は実践もせず、理論や机上でのノウハウ、他者の成功事例を持ってくるだけ。こんなイメージだった。

だから、仮にコンサルティング的な仕事をしていたとしても、そう思ってほしくなかったのである。まあ、実際、そういう仕事は、当時の売り上げ全体の20、30%だったので、本当のところは、ソフトウェア会社だったわけではあるが。

 

こんな経緯で、今でもペースメーキングのスタンスは全く変わらないのだが、最近、コンサルティングと名乗っても良いのではと思うようにもなって来た。

やってみせるコンサルティング

もともと、ペースメーキングを考える前から、自分たちが実践した事、失敗したとしてもその経験を、企業支援の仕事に活かすことを意識してきた。最近の世の中を見ていると、やってみなければ分からないことが多すぎる。

これは、間違いなく加速していく。

VUCAについては、私の見解はこのブログにも以前書いた。

先行き不透明、変化が激しい今の時代が、VUCAかどうかは別として、未来予想がとても難しい。成功への道に巡り合うまでには、試行錯誤が必要だ。 

そういう意味でも、これからは、試行錯誤できるプラットフォームの提供と、自らはその先頭に立って、実践し続ける。

もちろん、リスクはあるが、それで得たものが、企業や生活者や社会に役に立つ。それをあらたなコンサルティングの仕事と呼んでも良いのではと思っている。そんな今日この頃である。

 

 

以上