近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

これからの時代の目利きとは何か?

何かと困った時、何かを探している時、欲しいものがある時。

自分にとって最適な情報を見つけるために、皆さんにはどんな方法があるだろうか?

 

私の場合は、端的に言えば、自分で調べるか誰かに聞くか。基本的にはこの2つに集約される。

 

考えてみたら、毎日、何らかで、探し物をしている。それは言い方を変えれば、自分が欲しい情報を探しているということになる。

 

まずは、自分で調べるに関して考えてみる。

今どき、一番手っ取り早いのはネットで調べることだろう。

インターネットが登場した頃は、単純に検索エンジンを使って、絞り込まれたものを私たちが見つける。こんな単純な仕組みだった。

ほどなく、SEOなるものが登場して、ネットの画面の上位に表示させる仕組みができた。当然、有料のサービスが生まれる。

 

今や当たり前になっているが、自分が検索したつもりでも、実際は、広告費によって上位に表示されていることが多々ある。もちろん、専門的見地で見れば、どれが広告かは分かるようにはなっているが、ネットに不慣れな人が大半の世の中、勘違いしている人は沢山いるだろう。

 

そうこうしているうちに、RSSが登場した。自分が欲しい情報だけを優先的に届けてくれるサービスだ。

そして今は、猫も杓子もAIがリコメンドしますよ。というサービスが大半になった。

そもそも、AIが何かも分かっていなくても、今はAIと名付ければ、素晴らしい最先端のサービスという印象が定着した。 

 

実際、AI的なものがどれぐらい存在するかは、推論に過ぎないが、私たちが生活上で必要な情報をAIに頼る必要があるのか?ということから考えてみると、結構シンプルになる。 

 

例えば、何かの病気になった時に、どの医者に行けばよいか?

昔なら、電話帳で調べるのが基本だった。

それが今はネットである。その時に、病院が自ら発信しているWebページを見て判断する。あるいは、お医者さん評判ランキングなる評論家や利用者の声を反映したものに頼る。だいたい、自分で調べるとしたらこれぐらいだろう。

 

こういうシンプルな情報の絞り込みにAIはまず必要がない。

この先、AIが仮にどれだけ進化しても、こういう類にAIを活用することはほとんどない。  

 

また、最近下火になった感があるが、企業の採用にAIを使う。よく分からないが、いったい、AIで何を分析してもらうのだろうか?

学校の成績?その人の趣味や特技の分析?

 

私が思うに、仮にAIが活用できることがあるとしたら、世界中の働きたい人の情報をビックデータにして、自社のこのタイミングで採用したい人を、AIに見つけてもらう。こういう事は、理論上はあり得るが、現実的にはナンセンスだ。それなのに、人事にAIを活用していますといった大企業の記事が3年ほど前、新聞でにぎわった。

 

さて、自分で探すが長くなったが、もう一つは、誰かに聞くである。

 

誰かに聞くときに、誰を選ぶかは人生を左右すると言っても過言ではない。

その道の専門家に聞く。たまたま、自分の大学時代の友人が医者だから聞いてみよう。たまたま、自分の親友がパイロットだから飛行機のことを聞いてみよう。

実際、私もこんな感じの人は多少知り合いにいる。だが、人生で必要な専門的なことに詳しい人が身近にいるかと言えばいない。

 

悩み相談ならどうするか?有名な心理カウンセラーを探したい人もいるだろう。だけれども、大抵の人は、長年の友人や信頼できる人生の先輩に聞くはずだ。

 

情報過多の時代。

とにかく、何を調べたら良いのか?

誰のいうことを信用したらよいのか?

色々と迷う時代だ。だから、世の中には目利きサービスというのが増えてきた。

 

こういうIT系サービスは、行きつくところは、先ほど書いたビックデータとAI君の世界になる。

一方、人間関係の中での目利きは、江戸自体も今もこれからも変わらない。この人のいうことを信用して、共に歩む。もちろん、それはお互いさまの関係であり、限られた情報だとしても、良好な人間関係をベースにした目利きが一番幸せではないかと考える。

 

以上