近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

会う前からつながっている時代の人との会い方

最近、以前では考えられなかったような出会いが増えてきた。

直接会う前から、お互いに結構知っていた、つながっていたという関係の出会いだ。

 

これは明らかに、SNSが登場したことで生まれてきた新しい人との出会いである。

特にFacebookは人をつなぐ仕組みとしてできている部分が大きいので、これで説明する。

 

Facebookには友達申請と言う機能がある。この機能の使い方は、人によって色々とある。

例えば、実際に直接会ったことがある前提で、親しい人としか友達にならない人。

おそらく、出合いに慎重派が多い日本にはこの部類の人が一番多いと思う。

 

もう一つは確かに一回程度は会ったことがある。例えば、それはビジネスの交流会だったりする。名刺交換程度の挨拶でも、あとで、友達申請が来たら覚えていなくても、名刺にあるから申請に応じる。そして、直接会った少しの時間よりもSNSのみで深い関係に発展することもある。

 

最近、新しい出会いのパターンが増えてきているが、オンライン上のみでつながり、付き合いが始まるケースである。もともと、友達申請は誰に対してもできる。会っていようがなかろうが、相手が有名であろうが、承認さえしてもらえればつながることは可能だ。

 

6次の隔たりが有名だが、SNSは3.5次の隔たりと言われる所以である。

 

 

私はどうかと言うと、会ったことがなくてもプロフィールや投稿内容が感覚的に会っていると感じたら、友達申請には応じている。私から、そういう人に友達申請することもある。この感覚は、いつか直接会えれば良いという気楽な感じで考えている。

 

時々、そういうつながり方と直接会う機会が訪れると、どちらからともなく、

初めまして。だけど、つながっていましたよね。そんな会話が自然と生まれる。

 

先日も地方活性化の話で徳島に出かけたときに、そんな出会いがあった。

確かに、私の投稿に結構いいねを押していただいていた方で、よく見かけるお名前だなと思っていた。そういうオンライン上の記憶とリアルな感覚が実際に出会った瞬間につながる。

 

考えてみれば、今の時代の特徴的な出会いのシーンではあるが、仮にこういうことが頻繁に発生するかと言えばそうではない。

 

なぜなら、SNSの出会いには人数制限はないが、直接の出会いの機会には制限がある。これは単純に物理的な機会の創出と時間の問題が大きい。

 

それと、やはり、多くの人が述べているように、人間が密に付き合える数には一定の限界があり、それを超えようとしても越えれるものではない。 

もちろん、それは千差万別だし、その人がどういう目的で人と出会いたいかにもよる。

 

私は、今のところはビジネスが主に動いているので理屈上はより多くの人とつながることは望む。

 

しかし、ビジネスの顧客としてのつながりと、パートナーとしてのつながりは原則的には区分している。前者は1000人でももっと多くても良いが、後者は、頑張って100人にならないと思っている。

 

私が口癖の一つ、“何をするかより誰とするか”の考えのベースにあることでもある。

そういう中で私が最近気を付けていることは、SNSを通しての出会いの場に偏らない事である。SNS以前からあった出会いのきっかけとして、とても重視しているのが紹介いただくことだ。

 

アナログ的な人の紹介は確かにSNSに比べたら、時間もかかるし物理的な移動も伴う。面会調整も骨が折れることもある。そして、折角あっても空ぶりすることもある。

 

だからと言って、お互いのプロフィールや主義主張をITなどで合理的なマッチングして欲しいとは思わない。時々、そういう出会いもあっても良いが、やはり、人間の出会いは、たまたまが一番スリリングだと思う。

 

たまたま、降りる駅を間違えて出合ったとか。たまたま、座った席を間違えて出合ったとか。

そういう偶然から始まる人間関係も実に乙なものである。

 

何よりも、長年付き合って、出会いのきっかけを振り返ると、なんともまあ、運命的なと思えることだろうか。ただ、私は、それも確率の一つだと思っている。

 

以上