近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

“つなぐ”か”つながない“かで大違い

今、“つなぐ”、“つながる”がブームだと思う。

最近の典型で言えば、コロナ禍で拍車がかかった、オンラインで人とつながるが一番顕著だ。

直接会えない中での、やむを得ず多くの人がつながってみた。

デメリットやストレスも沢山ある中でも、新たな発見として、誰とでもどこにいても、つながれる可能性に多くの人が気づいた。

これは、ビジネスの世界は言うまでもなく、一般の生活者でもメリットは大きい。コロナ禍が落ち着いてきたとしても、この体験による私たちの営みへの影響は、多大なるものだ。

そして、これは世界中で起こったことである。

 

つながると言う言葉は、実に奥が深いが、基本的には、ビジネスでも一般の生活でも、人と人がつながるということが基点になっている。

同じ想いの人がつながる、同じ境遇の人がつながる、似たような体験の人がつながる。

 

人は、社会的動物で、常にだれかとつながっていることを本能的に求めている。だから、IT環境の進展は、とても好都合のようにも思える。

今回は、ITを抜きにしたアナログのつながるの話ではなく、インターネットなどを介して、ネットでつながるリスクを考えてみる。

 

今、世の中では、情報セキュリティに対してのリスク認識が高まっている。出発点は、ビジネスや官公庁・行政の世界だ。インターネットで世界がどんどんつながっていく。これは、便利で有益な反面、リスクが増していくことにもなる。

 

最近、サイバーセキュリティ、サイバーテロなどと言った、一昔前であれば、SF映画に出てくるようなキーワードが一般化しつつある。

私は、10年以上前に見た映画“ダイハード4”の記憶が鮮明だ。ニューヨークの街がサイバーテロで攻撃されるという設定だった。

 

仕事柄もITの専門の仕事をしていたので、とうとう、世の中もこういう時代が来たかと実感したものだ。

どういう時代かと言うと、サイバーテロが空想の世界ではなく、現実社会で起こりうるリスクとして知っておく必要がある時代である。とは言っても、流石に、一般市民が関わる話ではない。やはり、私達に関係があるのは、情報漏洩やネット詐欺にあう事である。

 

ITを抜きにしたところでも、巧妙なオレオレ詐欺は後を絶たない。これがネットの社会になると、更に不透明で不安が増大する。

感覚的にもどういう仕組みなのか?全く理解できない人も多いと思う。

それだけ、今のネットの社会はリスクが多すぎる。ただ、今、私たち先進国では、車社会は当たり前である。事故はあるものの、何十年の間に様々な対策がなされて、安心安全な移動ができる。

 

ネット社会もこれと同じようなもので、まだ、黎明期であり、これから様々な安心安全の仕組みや、私たち自身のネット利用をするときのリテラシーの向上が必要だ。

と、同時に、交通マナーのような道徳的な事も含めて、教育訓練が子供の時代から不可欠である。

 

そういう意味では、根気よく社会に根付かせる必要がある。一方で、大人がどうするかだが、ITに精通している人はともかく、そうでない人は、一刻も早く、ITリテラシーや情報セキュリティリテラシーを身につけたいところだ。

これは業者や職種関係なく、今流行りかけているリスキリング教育として取り入れても良いかもしれない。いずれにしても、つながるはリスクであることを、当たり前に知っておきたい。

 

以上