近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

プロジェクトマネジメントは永遠の課題?

いつになっても、私の周辺には、プロジェクトマネジメントの課題が多い。言い方を変えれば、仕事柄、プロジェクトマネジメントに関わらない日がないと言っても過言ではない。

 

私の仕事の始まりは、ゼネコンだった。

私の希望に反して、電算室の配属になった。そもそも、ゼネコンの仕事は建築工事や土木工事である。工事管理=プロジェクトマネジメント。

 

私が社会人なって、覚えていったソフトウェア開発もプロジェクトマネジメントが必須だ。世の中、プロジェクトというのが無限にあって、毎日のように世界中で行われている。

 

そもそも、プロジェクトとは何か?

予算があって、納期があって、求められる品質があって、ゴールを目指して、様々な役割の人が関わって、成果を達成するものである。

だから、オフィスビルの受付や経理業務はプロジェクトとは違う種類の仕事である。そもそも、会社経営そのものは、プロジェクトマネジメントであると言っても過言ではない。

 

人間が日常に仕事に限らず行っているプロジェクトマネジメントというのは、実に難しいというのが今更ながらの実感である。

なぜ、難しいのかを日々考えて、どうするああするを、少なくとも創業して30年試行錯誤してきた。企業支援の現場でも日本に限らずベトナムの現地企業に対しても、業務改善の定着支援も数多く行ってきた。

もちろん、先に挙げたゼネコンにしても他の業種にしてもエクセレントな会社は、ハイレベルなプロジェクトマネジメント遂行能力がある。

でなければ、工期通りあんな巨大なビルを建造することはできない。

 

一方で、中小企業にも数多くのプロジェクトが存在する。ただ、感覚的には、突出したプロジェクトマネージャーがいて、属人的な世界で成果につなげていることが推察される。

このプロジェクトマネジメントの根底に何があるかと言えば、それがあの有名なPDCAである。

 

諸説様々あるが、仕事を単純に考えれば、PDCAの重要性を否定する人はいないだろう。変形はあっても、少なくともこのPDCAサイクルに準拠して仕事を遂行しないと、行き当たりばったりの仕事のオンパレードになる。

 

拙著“経営はPDCAそのものである”でもさんざん書いたが、およそ仕事するときに、PDCAを身に着けていれば、どんな職種でも仕事でもこなせる。

経営はプロジェクトマネジメントそのものであると、先ほど書いたが、その本質は、経営はPDCAそのものなのである。

考えてみたら、仕事でなくても、スポーツのトレーニングにしても、受験勉強にしても同じようなものである。人間は、怠け者であるというのが私の持論でもある。だからこそ、PDCAのような縛りがないと、なかなか、自分の気合や意志だけで、物事を達成することは難しい。

 

人間そのものの本質が生み出したのが、PDCAだと思う。何度も言うが、変形や応用はいくらあっても構わないが、大事なのは、PDCAを全部型通りに遂行することではなく、適応することである。

ただ、その中でも、絶対に欠かせないのが、PDCAのC、つまり、チェックである。これは視点を変えれば誰もがすぐに理解する。仕事でチェックを疎かにして、痛い目に遭ったことがある人なら分かる。

チッェクしない限り、人間の犯すミスは発見できない。また、オンスケジュールで仕事を遂行することもできない。リスクマネジメントと一緒だが、蟻の一穴を発見するのもチェックである。

 

こんな風に考えていくと、プロジェクトマネジメントも的確なチェックが機能しないと成り立たないのである。

方法論だけ覚えても、プロジェクトマネジメントの成果は出ない。本質的な部分を継続的に実践できるかが最大の重要ポイントである。

 

 

以上