近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

賞味期限と消費期限と食品ロスについて

私が、賞味期限を過ぎているカップヌードルや缶詰を食べていると、私の周りにも驚く人が多い。

 

正直、賞味期限も消費期限も意味はもちろん知っているが、子供の頃の体験ともったいないという感覚で、今でも、私は、腐っていると確証がないものはできるだけ食べる。

 

昨今急速に、世の中でも食品ロスの問題が、注目されるようになってきた。かなりの食料品が消費されることなく、捨てられている現実。

多くの人が知るところとなって来た。この食品ロスは、儲け優先の食品業界の仕組みの問題でもある。大雑把に言うと、流通で1/3、小売りで1/3、私達、消費する生活者の行為が1/3でロスを出すと言われている。

 

小売りは分かり易い。コンピニやスーパーで夜になって残っている弁当や寿司などは、どうなるのか?と考えれば分かり易い。時間帯によって、値引きが始まる。私も買い物は好きなので、夜になって、20%引きなどの食品をよく買う。

実際、少しは得した気分になるし、それ以上に、捨てられると思ったら、やっぱり、もったいないからだ。

もちろん、コンビニのアルバイトなどが、残り物を消費するというのもあるが、微々たるものだ。

 

一方、流通の過程のロスはとても分かりにくい。専門家やその現場の仕事をしていないと知らないことも多いが、ロスが相当ある。それに加えて、実は、生産者側にも止む無きロスもいまだに多い。規格品や美しいものでないと、市場価値が下がる野菜や果物は今でも変わらず多い。だから、出荷に至らず捨てられる。

まあ、これは、ロスとはカウントされないとは思うが・・・

 

いずれにしても、世界の食糧危機の時代に、日本ぐらい、食料品を捨てている国はない。

フードマイレージの問題ある。海外からせっせと、コストをかけて環境負荷をかけて、輸入しておいて、すてるのだから、SDGsどころではない。大雑把に言うと、半分以上を輸入して、1/3を捨てる国なのである。

 

当然、生活者にも問題がある。

そんな訳で、私は、食べ物はよっぽどでない限り、残さない。一緒に食事している人のものまで食べる。これは、冒頭で書いたように、子供の頃からの習慣である。

母親の子供の頃の教えは、今でも、脳裏に焼き付いている。子供の頃は、賞味期限はなかった。消費期限もなかったと思う。

少なくとも私が食べていたもので、消費期限は意識したことがない。自家製も多かった。自然のものも多かった。

母親は、おまえが食べて、腹が痛くなったら、腐っているかどうかわかる。とシンプルな教えだった。そんな感覚だから、消費期限も賞味期限もあまり気にしない。

 

もちろん、折角なので、新鮮なものは食べたいが、少なくとも、自分が買っておいて、食べ忘れたものに対して、責任を持とうと言う意識も少しはある。

今、こういう食品ロスを改善するべく取り組む、起業家が増えた。私の感覚では、IT活用と相まって、若い人に多いと思う。

 

勿体ない精神なのかもしれないし、問題解決に取り組む意識なのかもしれないが、大いに期待したいところだ。

そのためには、まずは見える化だと思っている。

日本国民全員が、日々、実際どれだけの食品がロスしているかをデータであったり、食品流通の実際であったり、IT活用で見える化をすること、そして、現実を学ぶことが第一歩だと思う。知らないでは、すまされない時代が来たと言える。

 

以上