近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

新入社員にPDCAを教えるとしたら・・・

今、日本で新入社員として会社に入社して、PDCAを教わることができる人は、どれぐらいいるだろうか?

もちろん、中小企業に比べて、大企業の方が社員教育は充実しているし、その内容においても質が良くレベルが高い。

 

日本の現役のビジネスパーソンでも、PDCAの重要性を知らない人や、知っていても日々の業務で実践できていない人も多い。

また、PDCAが当たり前すぎて、ついつい、疎かになっていることも多いだろう。

 

さて、このPDCAであるが、Plan、Do、Check、Actionの頭文字をとったものであり、日本語で書くと、計画、実行、点検、改善となる。

新入社員でも、入社前どこかでアルバイトしていれば、経験している人も多いと思う。仮にPDCAという言葉自体を教わらなくても、知らなくても、アルバイトの仕事の実践で見についていることは多い。

 

例えばファストフード店でアルバイトしているとする。余りにも有名な話だが、完全にマニュアル化されていて、従業員は、それに沿って、業務をする、接客をする。

アルバイトという立場であっても、その店舗や会社のブランドや信用を背負っていることになる。

 

マニュアルを作って改善する事そのものもPDCAで進化していくが、マニュアルそのものも計画といえる。行動計画、サービスの計画、接客の計画。練習を重ねて、実際に本番をする。

 

そして、完璧にできることもあるだろうが、実際は、できないことがあったり、マニュアル通りにいかないこともあったりする。そして、自分の仕事を見直して、改善する。

時と場合により、マニュアルの改訂がある可能性もある。すでに日本の社会で働いた経験があれば、社会の仕事の仕組みの中に埋め込まれたPDCAに乗っかって、働いてきた経験がある。と言える。

 

話は変わるが、そもそも、会社と言うのは、PDCAに則って活動していると言って過言ではない。会社経営はPDCAそのものなのである。

 

なぜなら、会社には、会計年度がある。税務申告する単位で普通は1年である。それを3か月の単位の四半期、毎月の月次という単位で、経営計画が策定される。そして、それを達成するべく活動が行われる。

会社は一般的には複数の人の組織であるが、その全体計画に則って、全社員が活動するのが理想である。こちらも、計画があって、実践して、点検して、修正や改善が必要であれば、実施する。

 

これを会計年度で毎期同じことを繰り返す。PDCAを繰り返しながら、上昇することを目指す、つまり、スパイラルアップである。

 

全体計画の下に、部署の計画、チームの計画、個人の計画とブレイクダウンしていく。理想で言えば、全体的に整合性が取れて効率よく、会社全体のPDCAがまわらないといけない。

 

だが、これは理想であって、現実の組織は、常に様々な問題を抱える。組織のトップからしたら、現場のPDCAが機能しないと、会社全体のPDCAが機能することはないのを分かっているので、新入社員であっても、このPDCAに則って、仕事を遂行することを求めるのである。

 

これは決して、歯車の一員となる意味ではなく、組織を円滑に機能させるための前提条件であり、新入社員も課長も部長も、そして会社のトップも同じ会社のPDCAに則って、自分の役割、責任を果たす仕事をするのが理想なのである。

だから、新入社員の時に、PDCAを当たり前に仕事のスキルとして身につけた人は、未来は明るいのである。

 

以上