近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

ITを使うと仕事ができるようになるのか?

ITを使わずに仕事をする人は、今どれぐらい、いるだろうか?

スマホもITツールの一つとして考えると、何らかで仕事にITを使っている人は、日々増えている。私の体験では、仕事にITを使いだしたのが約40年前である。

 

私が社会人になった頃に、ワープロ専用機が登場した。そしてほどなく、パソコンが普及しだした。それまでは、汎用コンピュータやオフコン(オフィスコンピュータ)を使う、オフィス業務がITを使う仕事だった。経理や販売管理と言った管理系業務の効率化のためのツールに過ぎなかった。もちろん、ITという用語は存在しなかった。

 

私が20代に体験したITツールで画期的だと思ったのは、表計算ソフトである。今では、誰でもが知っているソフトであるが、この当時は、こんな優れものがあるのかと驚いた。ワープロ専用機からとって代わってパソコンの文書作成ソフトが一気に普及した。

この時に一世を風靡したのは、ジャストシステム一太郎だった。パソコンで使えることで、日本で一気に普及した。しばらくして、プレゼン資料を作成するソフトが登場した。今でもメジャーなパワーポイントである。

 

ワープロ表計算、プレゼン作成。この3つに関しては、登場して30年近く過ぎても、未だに仕事の定番だ。この3つがあれば、たいていの業務はこなせる。

他のITツールでは、スケジュール管理とコミュニケーション系である。

スケジュール管理も、専用端末機で行う時代があった。それが、パソコンで使うようになり、今は、クラウド型を使う人が多い。

 

コミュニケーションに関しては、画期的だったのは、電子メールである。それがグループウェアに進化した。もちろん、今でも電子メールは多くのビジネスパーソンが利用している。そして、今、SNSを使う人も増えた。

 

こんな風に、私たちが日常仕事するときに使うITツールは、目覚ましく進化している。

もちろん、どんな会社にもある業務管理系のシステムもどんどん進化しているが、こういう類の仕組みは、基本的に、専門の担当者が利用する。また、営業管理のSFAソフトにしても、営業に関わる人が使う。

 

結局、ITツールというのは、概ね仕事の種類や職種に関係なく、汎用的に使うITツールと、専門的な仕事をこなす業務用のシステムの2つに分けられる。

今や、私達の日常は、ITツールを使って仕事をすることが当たり前になった。

改めてITというのは、登場してからどんどん進化をしているが、人が使うツールである。効率化や合理化をするためのツールである。

 

最近では、動画を使ってプレゼンや表現する機会も増えてきた。動画自動作成ソフトも一般化しつつある。まあ、考えてみれば、今でも過渡期であり、この先、使いようによっては、便利で有益なITツールは次々と生まれてくるだろう。

 

世の中には、おおざっぱに分けると、仕事ができる人と仕事ができない人に分かれる。

もちろん、その分け方も相対的なものであるから、誰と比べてというのがベースになるが、ITツールがどんなに進化しても、どんな便利なツールが出来ても、仕事ができない人がITを使って、仕事ができるようにはならない。

 

手帳でスケジュール管理ができない人は、ITを使っても出来ない。紙の書類が整理できない人は、デジタル文章の整理が出来ない。直接のコミュニケーションが出来ない人が、SNSできるようになるわけではない。報告が出来ない人が、ITで報告ができるようにはならない。段取りが苦手な人がITできるようにはならない。

 

一方で、仕事ができる人は、ITを使って今以上に仕事を効率化することができる。そして、仕事ができる人が、仕事ができない人のカバーをするのが世の常であり、この部分にもITは使える可能性は高い。

 

そうすると、ますます、仕事ができる人がITを使って、仕事ができるようになるのである。これは昔から変わらないし、これからも変わらない。

 

 

以上