近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

目的やテーマが決まっていない面会の価値

人が集まって意見交換する、議論する、情報共有するのは、ビジネスでは日常茶飯事である。複数の時もあれば、相手と二人でということもある。

 

人との会話は実に様々なパターンがあるが、私は、そんな中でも、目的やテーマを決めずに、会話することも結構好きだし、実際にそういうMTGも多い。

もちろん、具体的なプロジェクトや商談に関するMTGだと、自ずと誰かと会う時の目的やテーマは明確である。このあたりが曖昧だと、プロジェクトが上手くいく確率は下がるし、商談も良い結果にならない。

こういう定番のMTGは、どらちかというと、しっかりと手順を踏まえておけば、大きく外すことはない。逆に言うと、長年仕事していて、できない人がいたとしたら問題である。

 

一方で、仕事の関係性の中で、社長同士では、本当に単なる飲み会や情報交換といった場も多い。こういう機会は実はとても貴重で、1、2時間の会話の中には、実に様々な会話が成立する。私は、こんな場が好きだし、瓢箪から駒という感覚の出来事が好きだ。想定してなかったような情報をきっかけに、一気に具体的な話しになることもある。

実は、世の中には、こういう抽象的な曖昧な会話の場が苦手な人も多い。

私のような創業者は、必ずしも仕事一直線ではない。脱線や寄り道も好きだし、時には、回り道もしてしまう。つまり、無駄だと思えるような会話の中で、宝物に出合う可能性もあると思っている人が多い。

人間はどうしても未知の世界ややったことがないテーマに対しては、慎重になる。今までの自身の経験に照らして、できるかできないか?以前と同じパターンなのかどうか?などを判断する。

 

目的やテーマを先に決めないと、会話できない人は、安全志向だと言えるし、現場志向だと言える。できるだけ、失敗しないように経験や手順に則って、仕事を進める。これは、組織の役割としてとても大事な事である。

 

私が今回言いたいのは、会話がミスマッチすると、お互いの役割や価値観がずれる。

私も、プロジェクトをこなすときの会話と、未来の構想を語ったり、未知の人との会話から何かを生み出したりしたいときの会話は分ける。後者はある意味無責任にとても曖昧に会話することもある。

切り分けが大事だと思っている。

これは、学校の勉強にも言える。もう随分前から、子供の独創性や柔軟性を高める議論がされてきた。日本のように記憶を優先して、答え合わせが勉強のゴールになっていると、なかなか、豊かな発想やアグレッシブな行動は生まれにくい。

 

答えがないことを考えたり、答えが複数の事を学んだり。こんな学習の場が必要だと思っている。社会人においては、企業人としての思考回路を創造的破壊できることが望ましい。

ダフルワークなどを利用して、今までやってきたことと全く別の分野で仕事経験を積む。IT業界の人が農業をやってみる。サービス業の人がオンライン教育をする。こんなことが必要な時代だと思う。

 

 

以上