近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

電子ファイルの更新管理はとても難しい

整理整頓は得意だろうか?

こんなことを聞きながら、私はどうかと言えば、整理整頓を毎日しなさいといわれると、結構しんどいタイプだ。一方で、仕事においては、ある程度の期間では必ず、整理整頓する。

ただ、プライベートではそうでもない。正直、時間のないのを言い訳に、結構ずぼらする。

 

まあ、どんな仕事でも、今の目の前の仕事だけこなすのであれば、極端な話し、整理整頓は後回しでもよい。しかし、仕事は常に継続性が大事で、たいていが同じことの繰り返しになる。

そんな時に、大事なことが、整理整頓である。

 

多くの人が知っている5Sの話でもある。建設現場、製造現場に限らず、今や日本のあらゆる産業に適応されていると言っても過言ではない。それほど、原理原則にそっているこの基本的な仕事のスキルは、日本だけでなく世界で必要とされている。

人間は、とかく怠惰であり、油断するとすぐ怠ける。継続的にちゃんとすることには、向いていない人が多い。これは、私は人間の本能的なものから来ていると思っている。

世間では、仕事の場面で人間のタイプを分ける時に、性善説性悪説が議論されることが多い。

 

当社では、性弱説で考えることが重要だと説いている。人間は、弱い、誘惑に負ける、習慣化が苦手である。こんな観点に照らしてみれば、納得する人も多いのではと思う。

だから、できるだけチームで相互牽制が効く状態で、5Sを継続的な徹底することの効果は計り知れない。ちなみに、この5Sは、整理、整頓、清掃、清潔、躾である。やっぱり、整理整頓なのである。

今や、パソコンなどを使って仕事している人が多いと思う。そうすると、ワード文章にしても、パワーポイントのブレゼン資料にしても、どんどん、電子データが溜まる。

最近では、オンラインで資料共有しながら、プレゼンすることが多くなり、当該資料を表示する際に、相手方のフォルダーが表示されたりすることがある。

見事にフォルダー管理している人もいれば、結構、まぜこぜな人もいる。まあ、自分の得意領域で個人でする分には問題はないが、これがチームでするとなると、結構、共有するファイルの更新管理というのが重要になってくる。

 

簡単に言えば、自分一人が何かの資料を更新するのであれば、世代管理をして、しっかりと、タイムスタンプなりで管理すれば、そうそう問題にはならない。

ところが、一つの資料を複数人が更新することを考えると、どんな組織でも結構神経を使うことになる。当然、その該当資料にアクセスして変更できる権限のある人は、常に、どれが最かを把握していないといけない。

 

これができないと、最新を見つけるのに時間の浪費になったり、そもそも、最新でないものを更新したりという問題が生じる。

 

実は、これは、ソフトウェアの開発の仕事では、頻発している事だ。明らかに、仕事が手戻りになるし生産性は落ちる。デグレーションと呼ぶ。

 

どんどん、仕事のIT化が進む。だからこそ、ITの仕事にも5Sを徹底する必要がある時代なのである。建設現場のように、怪我をするようなことはないが、ITで5Sを疎かにしていると、最近、ますます、重要度が増しているITセキュリティ、つまり、情報漏洩のような情報セキュリティリスクで痛い目に合う時代なのである。

 

5Sはアナログ世界の象徴のように思われているが、デジタル社会にこそ、必要とされるものである。

 

 

以上