近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

真・情報化時代の幕開け

情報化時代、情報化社会と言われて、ピンと来る人がどれだけいるだろうか?

実は、こういう言葉が使われだして結構長い。

 

私は、たまたま、IT業界に属して仕事してきたので、理解はできる方だが、そもそも、IT業界と一部の識者や専門家が1960年代ごろから使いだした言葉である。

別で、情報社会、情報時代という方もあり、実にマチマチである。

 

生活者の目線から見ると、感覚的なものは直ぐに理解できる。

実は、この情報社会という言い方は、あまりにも自然に受け入れている現実がある。つまり、知らず知らずのうちに情報化社会になっている訳だ。少なくとも先進国日本で情報を頼りに生活したり仕事したりしていない人を探すのは難しい。

 

ところが、この情報化とか情報と言うのは、見えないだけに分かりにくい。

新興タウンの建築が進み、やがて、ショッピングモールが出来、公園ができるような変化だと、誰にでも分かる。

厄介なことに、情報化というのは、ITがベースにあるだけになかなか分かりにくい。そこにデジタルやデジタル技術まで言い出すと、ますますチンプンカンプンだ。

 

私なりに、このテーマの前提での話として、この数十年と今を要約する。

 

IT無くして情報化は語れない。

昔も今は、ITの原点はコンピューターである。世の中にコンピューターが登場してすでに100年。40年ほど前にパソコンが登場し、一気に生活者が使うようになった。

 

そして、劇的な変化はやはりインターネットだ。それが今から25年前。そしても今である。私たちはスマホを当たり前に使い、ネット(おそらくインターネットという概念を理解していない人が大半だと思うが)で、世界中がつながっている実感。

実際にオンラインで世界の誰とでもいつでも顔を見て会話ができる。コロナ禍が利用に拍車をかけたが、テクノロジーとしてはとっくに出来ていたのである。

要するに、あまりにも私たちがITを使う環境は劇的に変化し続けている訳である。当然、この先も変化は加速される。ITというは、そもそも、iinformation tecnology である。つまり、情報技術である。

なるほど、コンピューターが世の中に登場した時から、情報を扱う技術だった訳である。

こう考えていくと、IT社会が地球を覆ってしまった今、大変なことになるのは明白なのである。それが情報洪水、情報過多だ。

 

実は2000年以前から、一部の識者は超情報化時代、新情報化時代と名付けてきた。感覚的には同意しているが、私は、今は、真・情報化時代の幕開けだと思っている。

人類が手にしてしまったITというツールを本当の意味で健全に活用できるかの分岐点だと考えているからである。見えないだけに不健全がまかり通る。まさに、ITというのは諸刃の剣なのである。

もう一つ、真の意味がある。

情報の意味や価値観が劇的に変わっていることである。幾つか挙げる。

 

一つ目は、人間そのものの情報があふれだしたという事である。その昔、情報の発信源は、特定のメディアなどに限られていた。それが今は、SNSなどで、一定のルールさえ守れば、世界中のだれもが発信者に慣れる。

二つ目に、記録の時代が始まっているということである。加速度的に世の中の情報が記録されている。意図するしないにかかわらず、毎日刻々と誰かかどこかで、私たち人間の営みと地球の変化を記録している訳である。その時に知っておきたいのはセンサーと通信である。

ここ数年流行りのIOTがますます拡大しているという現実は、変革の源であるといって間違いない。

三つ目としては、やはり新メディアの登場だ。

この先も進化するだろう。今は、メタバースが喧しい。

誰でも発信者になり、どこにいても情報が取得できる新メディアの威力と影響は劇的な変化である。

人間は、人類誕生以来、ツールを拡張機能として使ってきた。ITもそういうものの一つに過ぎなかったはずが、私たちの生活環境そのものになってしまった。そして、見えない。だから不安にもなるし、疲れもする。違和感だけが残る状態なのだと思う。そういう意味でも、真の情報化時代を一人一人の生活者が一歩ずつ創り上げていくことが大切なのである。

 

 

以上