近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

徳島県人が控え目な理由

最近、徳島を訪れることが多くなった。

私の実家があるのが、実家に帰っている訳ではなく、仕事の関係で、行く機会が急に増えている。

 

メインは、地域活性化に関する活動の一環である。10年以上前に、経済産業省のクールジャパンプロジェクトに採択された“知られざる徳島をテーマにベトナムホーチミンで物産館を開設”で、深い縁になった。

高校を卒業してすぐ県外に出た私は、この時まで徳島のことをほとんど知らなかった。

実家と高校を通学するだけの徳島だった。私の実家は、四国三郎と呼ばれ東西に流れる吉野川の河口にある農村にあった。

吉野川は東西に流れ、私の実家の前の川幅はゆうに一キロは越える雄大な川だ。私は、毎日川を眺めながら暮らしていた。吉野川の特徴の一つに、東西に直線に流れる部分が、約80㎞になる、日本では稀有の川だ。

 

実はもう一つ大事な動きがある。

もう10数年のお付き合いになる、島勝伸一さんと連携した活動だ。島勝さんは、昭和22年生まれ、吉野川市で事業家として活動する日々の中、NPO法人吉野川に生きる会を発足して、吉野川流域の人たちのために、地域活性化第一次産業の発展、そして、様々なイベント開催などをされている。いつお会いしても、アグレッシブで精力的な活躍されるお姿には、刺激と感銘を受ける。

 

特に、毎年、吉野川市にある川島城に隣接する公園で3月末に行う、菜の花フェスタは、吉野川に生きる会の大きな実績だ。私も今年の3月に参加した。これがこの時の様子である。

 

 

 

 

 

 

 

 

私は、島勝さんから徳島の魅力や歴史の深さを沢山教わった。先日も、1日、吉野川流域の自治体の首長訪問でご一緒させていただいた。今、当社では、長年活動してきたベトナムと徳島の友好促進の映画創りを行っている。来年の2023年は、ベトナムと日本の国交樹立50周年で、相当な盛り上がりが期待できる。

 

徳島県と連携して行った、日本物産館の流れで、徳島とベトナムをテーマに映画を創ることにした。主たるテーマは吉野川と考えている。肥沃な土壌であるがゆえに、農業は盛んだ。吉野川流域では、相当数の種類の野菜が栽培されている。こういう話も私は、島勝さんらとのご縁で知ったもので、子供の頃は、自分が住んでいる町のことぐらいしか知らなかった。

 

よく、地方活性化で言われるのが、よそ者、若者、ばか者に期待するというのがある。

私にとっての徳島は地元ではありながら、すでによそ者である。そもそも、私のように狭い範囲でしか徳島を知らなかったものとしては、吉野川中流のことすら何も知らなかった。

 

もう一つは、高校を出て、ずっと、県外で過ごしてきたので、実質、徳島のビジネスはしたことがなかったし、そういう意味での地元の人との交流は皆無だった。だから、徳島人の気質やビジネスのスタイル、習慣などに、この10年、驚の連続だった。

先日は、徳島の人は、自分が徳島出身であることを、あまり積極的に自らは言わないという話を聞いた。それと、徳島はそういう場で誇ることがないと思っている人が多いと。

 

私は、徳島の農家出身であることは、常々自己紹介で話するが、徳島の良さや特徴を伝えることはできない。どうしても、徳島を実際よりも魅力がないと思ってきたという事に、最近気づいた。

 

日本人として、海外に出れば、自分の国を語れないと揶揄されがちな日本人。それと同じように、徳島出身でありながら、徳島の事を知らないし、人に徳島の良さを語れない現状。

もちろん、自分の出身地以外との関りも日本人としては大事だが、まずは、自分の出身地のことを良く知り、自信をもって、人に伝える、表現することが重要だと再認識しているこの頃である。

 

もっともっと、徳島の事を深く知って、かかわりを深めようと思っている。今回の映画はそういうきっかけとしては、絶好の機会になるとも思う。

 

以上