シニアライフが何よりも優先される国へ
去る6月27日。
神戸にあるKOCCA(KOBEグローバル共創活動センターの略称、ココアと読む)で開催されたリンフィット主催のフォーラムは、とても意義のある、中身の濃い内容になった。
リンフィットとは、シニアライフ社会推進コンソーシアムの略称である。今年の2月に、牧壮さんを座長に、任意団体として立ち上がった。
牧壮さんは、現在、85歳。牧さんは、デジタル庁のデジタル推進委員アンバサダーのお一人である。今は、全国で3人の重要な役割だ。
牧さんは、2021年10月に“人生100歳シニアよ、新デジタル時代を共に生きよう!”を発刊した。それ以来の深いお付き合いで、最近は、牧語録がブームになっている。特に、eシニアという活動は秀逸である。
また、シニア成人というユニークな考え方も提唱されている。簡単に説明すると、今のところ、WHOなどの定義で、シニアは65歳からとされている。つまり、シニアゼロ歳。85歳はシニアとして20年。成年という事だ。
人生100年時代、牧さんとこの話題で色々とお話ししていると、確かに、85歳というマイルストーンはとてもユニークで、シニアとして大人になるのは、85歳から、そして、100歳を目指して、人生を楽しみましょう。こんな感じで私はとらえている。
昨年、車で一緒に移動している時に、牧さんからお聞きして以来、シニア成人について何かイベントや社会貢献活動はできないものかとずっと考えてきた。そして、たどり着いた一つは、シンプルに、シニア成人を祝う、成人式だ。
世界初、日本発のシニア成人を祝う会を、10月5日に予定している。メイン会場は、東京で考えているが、当然にハイブリッドイベントで、世界中がオンラインでつながる。そして、オンサイトの会場も東京のメイン会場だけでなく、各地で行いたいと思っている。
6月27日、KOCCAには、20数人の老若男女が集まった。コロナ禍で長い間制約があったが、まさに“とっておきのあつまり”となった。
この様子は、ブレイン・ナビオンで、ライブ配信し、ユーザー登録している方は、いつでも視聴可能だ。
今回は、私はKOCCAでナビゲーターの役割を果たしたが、オンラインのみで開催するセッションも有意義であるが、やはり、人が集まった場所で、オンライン配信も同時にやる格別感は奥が深い。
当然、人が集まっているので、交流会になる。
思わぬ出会い、思わぬ接点、たまたまの隣にいた人など、こういう偶発性の場が私はとても好きだ。
改めて、なぜ、日本はシニアライフファーストが理想なのか。
これに、そんなお利口な人の理屈はいらない。シンプルに、何歳になってもシニアの方が幸福であってほしい。そうすると、自然と、それに続く人たちも幸せになる。
今や世界の幸福度ランキングはそれなりに有名だ。日本は、ここ20年以上、上位ではない。アンケートの根拠云分言う前に、感覚的には確かになと多くの人が頷く。日本にら何かが足りないのだ。物質的な豊かさは手に入れたが、心の豊かさは失った。こんな日本に誰がした。多くの人が悶々としている。贅沢すぎる、便利過ぎる、情報過多の社会、ストレス社会。色々とひずみや問題はある。
しかし、今までとても肝心なシンプルなことを忘れてきたのではないだろうか?
それが、シニアライファーストだと強調したい。
感覚的には、随分以前からそう思ってきたが、6月27日のリンフィットのフォーラムは、参加者は言うまでもなく実感して確信に至ったと思うし、後日、録画で見ていただいても痛感することだと思う。
こういう機会がある度に思うのが、シニアのテーマは実に多様だし意見も様々。
そして、素晴らしいと取り組みがすでに日本のあちこちである。だからこそ、日本人全員が、まずは、知る事。シニアのこと、高齢化社会の現状、そして今の具体的な取り組みの数々。情報発信する立場としてもより一層貢献しようと決意した1日になった。一言では言えないが、シニアライフファーストの根底には、人間一人一人が尊厳をもって、自分に正直に、凛として生き抜く事ではないだろうかと改めて実感した。
そして、これはシニアだけの問題ではなく、私たち全員のライフのテーマでもある。一人一人の生き方の軸がしっかりしていけば、すでに進んでいる高齢社会を良い社会にしようとする様々な取り組みと相まって、日本の未来は明るくなると確信したイベントでもあった。
以上