近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

社会課題を解決するとはどういうことか?

最近、社会課題というキーワードが目立つようになった。

ビジネスの社会は言うまでもなく、一般の生活者の間でも社会課題を意識している人は増えてきた。また、必然的に政府や行政も社会課題の解決のための政策や予算の執行が増えている。

 

私自身が運営する会社での活動も、経営者と向き合いながら、官公庁自治体とのかかわりの中でも実感するところである。

社会課題と言っても今の日本には実に多くある。

高齢化社会少子化、農業の衰退、保育園不足、健康の問題、医療の制度、労働者不足、そして、これから高齢化社会に向かう中での悩める中年のビジネスパーソンも全体で見れば、社会課題と言える。

 

だからこそ、私達は、社会とは何かを知っておく必要がある。

最近仲良くしている20代のいけているビジネスパーソンの知人と飲んでいて、私にとって大切なことが見えた。それは社会学だ。

以来何冊か本も読んだし、社会学に関心の高い人との情報交換、意見交換も積極的にしてきた。

まだ、浅い知識しかないが、そもそも、人間が生きるために集まりができる。そして社会になる。

 

例えば、大学、学校、地域の活動。企業も社会の一つだ。ビジネスの世界では、実に様々な企業の集まりがある。商工会議所、同友会、青年会議所・・これも社会だ。村、町、市、地方自治体も社会だ。私たちは、社会無くして生きていけない。

 

本質的には、人間が社会的動物と言われる所以だと思う。社会は無限に存在できる概念にも思える。そうすると、現状の社会に満足できなければ、問題があるという事になり、それを計画的に解決しようと思えば、それは全て社会課題と言っても過言ではない。

 

こう考えてくると、人間が誕生以来、社会生活を営むようになってから、何万年も社会に課題はあった訳である。だから、今が、最も社会課題が多い時代と言える根拠は中々見当たらない。

 

むしろ、人間の営みやビジネスが進化しているとすれば、それは社会課題を克服した結果に過ぎない。でも社会課題は永遠になくならないと思う。

今どうして、社会課題の解決に多くの人の意識が向くのだろうか?

 

それは、社会全体の見える化が進んできたからだと思う。可視化と言い換えても良いが、やはり、この最大のきっかけは、IT社会の浸透であることは疑う余地はない。

見えなかったものが見えてくる。それまでは、意識すらできなかったものがつながっていく。そもそも顕在化していたそれぞの社会の課題が、一気につながり、見える化されることにより、知りえなかった人が社会の課題を認識する。

 

そうすると、共通意識も高まるケースも出てくるだろう。自分の村も遠い先の村も同じ課題があるんだ。例えば、高齢化社会の実情は、どの地方に行っても本質の課題は同じだ。自然と、連携して社会課題を解決しようと気持ちが昂る人が出てくる。

一方、自分には実感がなくても、例えば、アフリカの発展途上国の食料危機の問題が見えてくる。今私たちが生活している実情と照らして、何とか出来る事があるのではないかと考える。

 

そして資金的な支援も含めて、応援する、一緒に啓もうする。色々な社会課題の解決に向けての行動が始まる。

 

見える化が始まりつつある時代。

あと、10年もしたら、社会課題が目新しいことでなく、当たり前になって、私たちが生活したり働いたりする事が自然と社会課題の解決に向かっていく。

こんな時代の到来も近い。

 

 

以上