近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

失敗をしない方法があったら教えて欲しい

失敗しない人間はいるのだろうか?

今のところ、私の人生ではお目にかかったことがない。

身近なところでは、私も含めてかかわりのある人たちは、どこかで何かの失敗をしている。

それは、外から接していて分かる話だ。当然、表に出さない、自分だけの中で失敗を認識しているだろう話を含めると、人間は毎日何らかの失敗をしていると言える。

私も失敗の毎日。中には誰にも言えないものもある。

 

失敗というのは、どうしてもマイナス印象だ。

失敗は成功の糧とか、失敗は成功の母であるとか・・先人に限らないが、失敗を肯定的にとらえようとする感覚は私は大好きである。

ただ、一方で、失敗を避けたいという気持ちも強い。できることなら、段取り通り、イメージ通り、事が進まないものかと自問自答の毎日である。

 

感覚的に言えば、する前の想定と結果を見比べたときに、失敗しなかった=結果が出たという確率は10回に1回もなかったりする。

当然、これは、判断基準によって失敗かそうでないかは分かれる。

“結果オーライ”という言葉もある。私も、人に対しては、積極的に声がけとして使う。

無意識に近いが、1回や2回の失敗で落ち込まないで、次行こうぜ。こんな感覚であるし、人間は気持ち次第で失敗を次に活かすこともできるし、気分的に落ち込んで悪循環にハマることもある。

 

人間関係の中で、飲み会などで、お互いに自分の昔の失敗話で盛り上がることも多い。

もしかしたら、人間のコミュニケーションの中で、失敗に関する話題が一番多いのではと思う。

やはり、自分の欠点や弱点をさらけ出すことに近いが、自分の失敗と言うのは、自慢話と真逆で、人間関係の潤滑油になったりする。

だから、失敗話をあまりしない人と言うのは、魅力的に思わなかったりする。

 

とは言え、やはり、そういう話と言うのは、昔の失敗を結果的には今克服したとか、そういう失敗で痛い目に合って成長したとか、今が昔より良くなっていることがあって、失敗話はできるものである。

聞く方も実際にそうで、仮に、毎回、失敗話ばかり聞かされたとしたら、おいおい大丈夫かと心配にもなるし、正直、長くは付き合いたいとは思わなくなる。

もちろん、失敗にもめげない人と付き合う事で、お互いに張りが出て、自分にも前向きになると言うのはある。

 

失敗と言うのは、初めから失敗しようと思ってすることはまずない。

とすると、失敗するには原因があると言える。

手順の間近い、段取り不足、コミュニケーションの齟齬、スキル不足、指示ミス、予想外のアクシデント、緊急ごとの発生、体調の問題・・などなど。色々とある。

 

要するに、原因と言うのは、ケースバイケースではあるが、原因は複合的である。

イチロー選手はじめ多くのプロ野球の打者が話していることが印象的である。

それは、仮に打率3割として、7割は失敗なのであると。

プロ野球では、3割が一流打者の指標の一つだ。だけど、10回に7回も失敗するという訳だ。つまり、必ず失敗が発生するという事である。

一方、仕事では、たいていが100%の結果を目指す。最初から手を抜いたりしない。だけど、人間がすることにはムラがあるし、ヒューマンエラーもある。

仮に自動化された工場でも、不良品は出る。確率を如何に下げるかどうかが勝負である。こんなことを考えていると、失敗しない方法があるのではなく、適度な失敗の確率をしっかり認識して、失敗に向き合う方が健全であると思う。

 

 

以上