近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

忙しいを連発する人は本当にそうなのか?

日本のビジネスパーソンは時間に追われている?

忙しいからこれ以上できません、を連発する人も実際に多い?

忙しいは、本当にそうなのだろうか?

 

私も仕事をして40年近くになる。

こんなに長く働いていることが自分の若い時のことを考えると、信じられないのが正直なところだ。振り返ってみれば、あまりにものんびり仕事していた20代。

たまに、上司から休日出勤を命じられるぐらいで、忙しく仕事をした記憶がない。

常に時間に余裕があったと言うか、正面から仕事の責任者の立場として向き合っていなかったと思う。もちろん、お付き合い残業などしなかったから、自分の仕事が終われば、さっさと退社していた。これは、31歳で独立するまで変わらなかった。

 

ただ、20代後半になると、ソフトウェア開発が佳境になると、夜中まで仕事したことはあるが、徹夜した記憶がない。忘れているだけかもしけないが。

こんな感じで、20代、仕事で忙しかったという実感はない。

それが、自分が会社経営するようになると、全く別世界になった。

仕事が忙しいとか、そうでないとかいうことを考える前に、仕事を一つでも多くするしかない。一心不乱しか生き残る道はない。当然、起業したばかりは、営業に奔走することになる。

 

このあたりは、今回は割愛するが、起業して数年もすると、仕事以外の事は考えられなくなり、ひたすら、走り続けようという感じだった。時代背景もあり、ベンチャー企業と分類され、IT系の特徴だが、会社に寝泊まりしている時期もあった。今では考えられないが、この時代は、どこもそうだった。

 

それ以来、20数年が過ぎ、ビジネスに限らないが、様々な職種、タイプの方々と接してきた。

そして、あることに気づいた。 

自立して仕事している人は、忙しいとは自らは言わない。実際、こういう方々は忙しいのだが、それが当たり前と思っていると言うか、それを楽しんでいると言うか。そもそも、やりたいことや好奇心が先行して、次から次へとすることが増える。これを周りから見たら、忙しすぎる。と思うのかもしれないが、一般的な働き方とは違う。

とりわけ、平均的な会社員とは働き方が違う。

 

そもそも、経営者もアーティストも個人事業主も自己責任の範囲で勝手に働くので、忙しいとかそうでないとかは意識がなくなる。周りから見たら、忙しそうでも、当人から見たら、当たり前ということは多々ある。

 

ただ、一方で、自分のスキル不足や段取りミス、あるいは、組織として活動する中で、部下が思うように結果を出せなかったときのリカバリーなど、様々な要因が重なると、忙しさを感じる時は多々ある。これは、自己責任で好きにやっている忙しさとは違う。

 

要するに、ストレスの溜まる忙しさな訳だ。

例えば、自分がまだそれほどスキルが高くない分野で、思うように進歩がないと、当然、時間を浪費することになる。想定していない他の予定にしわ寄せがいく。

また、段取りをミスしたことにより、余計な工程が発生したり、手戻りが起ったりする。こういう場合は、周囲も巻き込んでの突発的な対応が生まれる。7つの習慣で言う、緊急で重要な事、つまり第一領域の事に振られる。

 

忙しいと言うのは、仕事が多くて忙しいという単純な構図に見えるが、必ずしもそうではない。忙しい人に仕事が集まる法則は有名だ。私も実際、これは正しいと思っている。

忙しい人は仕事ができる人。

 

これは先ほど書いた自立した自己責任で仕事している人に近い。だから、仕事ができる人は、ネガティブに忙しいとは捉えない。世の中で、忙しいから大変だと思いながら、あるいは言葉に出して働いている人が多いが、改善余地はないのか?自分のスキルはどうなのか?本当にする必要のある仕事なのか?そのやり方は正しいのか?

 

こんなことを反省することで、中途半端な忙しさの原因に気づくものである。

 

 

以上