近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

アクティブシニアの定義と役割

お元気なシニア。

こういう方は昔からどこにでもいた。

 

私の記憶の中には、メディアで話題になった金さん銀さんが今でも強烈に残っている。キャラクターとしても愉快な方と言う印象に加えて、姉妹で100歳を超えていたという話題性が大きかったと思う。

20年以上前のことで、まだ、日本の高齢化社会を今のように一般市民の意識にはあまりなかった時代。まるで映画かドラマを観るように、共感はするものの他人ごとだったと思う。なぜなら、当時は100歳まで生きることは奇跡に近かった。

 

それが、今は大きく変わった。事実上は、まだ、100歳まで生きる人は全体の0.06%に過ぎない。約9万人弱だ。だが、雰囲気的には、人生100年時代が私たちの脳裏に焼き付いた。

だから、今、金さん銀さんのように話題になるとしたら、よっぽどの個性か特技が必要なのではと思ってしまう。とはいえ、私にしても多くの人にしても、このお二人に元気づけられたのは間違いない。

 

アクティブシニアと言う表現が一般化しつつある。お元気なシニアに加えて、何歳になっても積極的に新たにチャレンジしたり、新しいことを学ぼうとしたりする人のことと言える。

 

私の身近にもアクティブシニアが沢山いらっしゃる。日本中で想像しただけでも数百万人は存在していると思う。

そういうことを考えると、私は、わずか100名ぐらいのアクティブシニアの方々と、日々、社会貢献やビジネス創造で、交流があることになる。

これは、約6年前に“もし波平が77歳だったら”を出版したことが大きなきっかけになった。

良い意味で、アクティブシニアとのお付き合いが一気に拡がった訳だ。

 

どんな世界でもそうだが、似たような境遇の中で、元気に前向きに生きている、活動している人がいると、人は勇気づけられるし、自然と楽しくなる。そういう意味では、アクティブシニアは同世代にも少なからず良い影響を与えていることと実感する。

 

私の場合は、今の立場上、経営者の付き合いが多いので、経営者のアクティブシニアも多い。いつも感心するのが、お幾つになってもチャレンジ精神旺盛だし、新規事業の創造を思い描いておられる。考えるだけでなく、実際に行動に移すのが更に驚く。

単純に見習わないといけないと思う次第である。こういう方々を見ていると、若い頃の馬力を前提の活動とは明らかに違う。やはり、長年培ってき人間関係の中で信頼を武器に、活動されるので、自然と社会貢献意識や利他の考えが前提になる。まさに時代にマッチしていると言える。

 

実は私はアクティブシニアの定義は曖昧でよいと思っている。

イメージからすると、常に心身ともに健康で・・となりやすいが、私は必ずしもそうは思わない。

 

周りからお元気そうに見えても、少ながらず身体面では何かの不具合を抱えていることも多い。また、実際に、身体的に不自由な人でも、元気で前向きな人は沢山おられる。そういう意味で、考えると、アクティブとはお幾つになっても、人生を楽しんでいて、ある意味達観しているようにも思う。

若い頃の欲や煩悩を感じない。それは年輪がなさることなのかもしれないが、やはり、私達には人生の羅針盤は必要だ。

実際、10年後、20年後にどうなるかは予想できないが、少なくとも、目標として存在している人がいること、これを私たちの幸せと捉えて、もっともっとアクティブシニアが前面に出て、日本の高齢化社会を明るく魅力的な状態に変えていきたいと切に思う。

言うからには、私もずっとアクティブシニアでいようと想う。

 

以上