近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

DX時代に紙の本の方が見直される訳

紙の本がなくなる。

たった数年前まで、こういう話がまことしやかにビジネス界で囁かれていた。

すでに世は、電子書籍の時代に突入した。短絡的に考えれば、紙の本が全部電子に変わる。実際に、こんな方向性を語る人もいた。

 

まあ、なんでも極端に言えば、人は注目する。煽りの世界である。

バズワードがIT業界でよく話題になる。AIなんかはその典型だ。AIで失われる職業が大きな話題になった。これにしても、一部は正しいが大きな視野を持ち、歴史を振り返れば、そもそも、職業は時代の進行とともに、消えては新しく生まれる、この繰り返しだということがわかる。

だから、AIに慌てる必要はない。

 

紙の本がなくなるという話は、紙の新聞がなくなるという話に近い。もちろん、雑誌も似たようなものだ。

確かに、紙のメディアが電子で読めると言うのは画期的だ。それまでは、本にしても新聞にしても、物体として手持ちしておかないと、読むことはできなかった。

 

一方、電子媒体と言うのは、デジタル情報であるから、最近私達が使い慣れてきたパソコンやスマホで手軽に読むことが出来る。最大のメリットは、どこにでも持ち運びができる。しかも重量がない。海外旅行などには最適だ。

 

最近は、さらにクラウドの読み放題サービスが雑誌などでも当たり前になって来た。ネットがつながっていれば、あらかじめダウンロードしておく必要もない。こういう利用をしたい人にはうってつけの環境に近づいている。

 

実はこれは、映画などでも同じことだ。昔、映画と言えば、わざわざ映画館に足を運ぶしかなかった。たまに、テレビで放映される映画を観られることは、希少な機会だった。

私は、映画館でゴジラを見たことが今でも記憶の奥底に残っているが、テレビでゴジラを観た時のインパクトもかなりあった。今は、契約次第では、クラウドサービスで映画見放題の時代になった。こんな時代でも、私は映画館に行きたい。あの独特な空気感は格別だ。

 

そう考えると、映画館は永久になくならない。一方で、ネットで手軽に観られる映画配信も魅力的だ。私は、海外に行く機会が多い。10時間を超えるフライトも結構ある。やっぱり、映画を機上で観るのは格別である。

それこそ、地球の上を飛びながら映画を観る。映画館とは違う特別な劇場である。また、最近流行りのワーケーションの場所で映画を観る。自分のプライベート劇場がいかようにも演出できる。

 

こんな時代だから、本の楽しみ方も多様だ。本は、映画と似たようなところもあるが、もう一度書くが、紙の本は物体である。数冊になると結構重い。この持ち運びは大変だ。だが、移動さえ何とかすれば、海外のリゾート地で紙の本を読むのは格別な気分だ。

もちろん、飛行機の機上でも紙の本を読む。私は何度も経験しているが、これまた特別な空間だ。電子でもよいのだが、紙の本のアナログ感は知的好奇心や探求心を更に刺激する。

いわゆる五感が機能すると言うやつだ。

 

映画にしても本にしても、デジタル環境で手軽にどこでもリーズナブルに味わうことが出来る。特に、物理的にアクセスしたり購入したりできない場所や境遇の人にも、本を読む機会を提供できる。一方で、今まで通りの紙の本は、私たちの生活にとても心地よい潤いと安らぎを与えてくれる。

 

私は、今後も紙の本にこだわっていき、紙の本を身近に生活したりビジネス活動したりする場を創造していこうと思っている。

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以上