近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

もう一つのAIで真のAI活用を考える

AIと言えば。

最近は、一般化された言葉かもしれない。

シンプルに書けば、英語の略称だ。Artificial Intelligence(アーティフィシャル・インテリジェンス)。今や人工知能という日本語訳よりもAIが浸透した感がある。

 

しかも、ここ数年は、猫も杓子もAIブーム。

なんだかAIは魔法の杖のようなものになった。私から言わせれば、単なるITツール、あるいはソフトウェアのテクノロジーのひとつと考えていて特段支障はないのだが、IT業界やAIを広めたい人達の手にかかると、なんでもかんでもAIで世の中が変わる、様々な問題や課題が解決できるとなる。こんな錯覚を起こせることが不思議でならない。これを使うだろう私達人間の側から言えば、今の日本でそんなに困りごとが山のようにあるのか?というへそ曲がりな見方になってしまう。

 

まあ、今回は今流行りのAIの話はさておいて。

今日はもう一つのAIのことをお伝えしたい。

 

煙に巻くような話に思えるかもしれないが、経営の大先輩でもある株式会社ナベショーの渡邊会長とのお話は常に刺激的である。

株式会社ナベショー

 

 

 

日本だけでなくベトナムカンボジアミャンマーでもご一緒させていただいた。アナログとデジタルをテーマにして、拙著''デジアナを駆使し未来を拓く"という本にもご登場していただいている。

IT活用の視点や経営のスタンスは、常に私の羅針盤だ。もちろん、されているビジネスにも興味津々である。

もう一つのAIは、渡邊会長の真骨頂だと私は思うが、人と違う見方と説明すると、狭義になってしまうかもしれない。

Another Insight

こう書けば、分かっていただけるだろうか?

別の見方、別の洞察、別の考え、別の道・・。色々な解釈が考えられる。

皆さんいかがでしょうか?

皆さんは、人と同じ意見、考えにハマる方が安心しますか?それとも不安になりますか?そもそも、安心か不安の話ではなく、これは生き方かもしれない。

 

今の日本は大衆の意見というのに流されやすい。

そもそも、この大衆の意見や考えは、どこから生まれるのか?

今でもメディアの影響は大きいと思う。

その次は、身近な人や自分が属している組織やコミュニティの影響ではなかろうか?

人は、周りの意見に染まったり流されたりしやすい。実は人間にはそういう本能的な習性があると私は信じている。

 

これは、心理学や人間工学、生物学、遺伝子工学などなど、こういう専門的な見地からもそれは証明されていると言えるし、そもそも、自分の体験から言っても、自分が属している集団の中で、違う事を意見したり発言したりすることはなかなか骨が折れる。

 

渡邊会長の語録と言うかお話は、どれを聞いても刺激的だ。

特にベトナムで講演頂いた時。通訳は四苦八苦だが、私達日本人にとっては、痛快で清々しいお話しぶりはとても印象的だった。

その時のテーマを幾つか紹介する。

・10人が右に行ったら左に行く

・組織がストレスを生む

・組織がスピードダウンを生む

・組織が無責任体制をつくる

・組織が変化を妨げる

・人材不足が利益を生む

・先が見えないのが正常です

・頭を打つと知恵が出る 

・理屈を言うと諦めが出る

・見えない化ビジネスのススメ

 

私は、子供の頃からへそ曲がりと言われてきた。

今でもその性分は変わらない。ああ言えばこう言うタイプのレッテルを貼られがちだが、そうではない。世の中の常識や人が当たり前という事を疑ってかかるだけだ。

この心持は、科学者と似ているのではと勝手に思っている。科学的に解明されたと言うと人は信じやすい。しかしながら、科学が生まれてまだたったの300年ぐらい。

科学も次から次へとAI(AnotherInsight)の連続なのである。

ITのAIと人間のAI。このかけ合わせがとても重要な時代なのだと思う。

人間にしか、AnotherInsightは生み出せないと思う。

画像1

 

以上