近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

コミュニケーションと人間関係を考える

最近、身近の若者数人に、20代で身に付けたい仕事スキルを幾つか挙げてもらった。

数人でも実に多様な内容だったが、全員に共通していたのが、コミュニケーションだった。

 

当たり前と言えば当たり前のように思ってしまうが、これは偶然とは思えなかった。

実際、新卒採用時に企業側から見た期待するスキルの上位に、必ずと言ってよいぐらいコミュニケーション力が登場する。

そういう私も、どんな社員と仕事したいかと言えば、やっぱり、コミュニケーション力が高い人を望む。

 

これは裏を返せば、仕事と言うのは、どんな職種でもコミュケーションが大事であるということだ。まして、今はITがどんどん進化する中で、オンラインやSNSも含めた複雑で多層的なコミュニケーシの機会が増えた。

もちろん、今でも昔の様な電話と手紙をベースに人と付き合うことは出来る。

だが、今となっては圧倒的少数派だ。

 

そもそもコミュニーションとは何かだが、私なりにシンプルに書くと、一人の人間として生きていく中では、何らかの人間関係の中にあり、その人間関係の中でお互いに会話したり情報を共有したり仕事を一緒にしたりスポーツを一緒にすることになる。

そういう中で、人間関係が一番楽なのが家族であろう。もちろん、例外はあるが、家族との人間関係は基本的には楽だ。それこそ、気を使う必要もほとんどないし、会話も相当端折っても、前提が共有されているからたいてい通用する。もちろん、そういう甘えがトラブルになることはあるが・・・。

その次が、親友との間柄であろう。家族に近いものがあるが、ただ、これはお互いの成長とともに変化する。少なくとも家族との結びつきに比べたら、弱い。ただ、気の置けない友だちというのは本当に気楽なもので、余計な気遣いはいらない。

 

その次ぐらいに楽なのが、何かの目的を持つ、少人数なコミュニティやグループだろう。具体的に言うと、シニアの趣味の集まりなどが思いあたる。こういうのは、利害もないし、何かを達成しないといけないという切迫感もない。

 

人間関係は、集まった人で何か目的を達成したり、成果を求めだすとたちまち複雑で骨が折れることになる。例えば、少年野球チームや吹奏楽のチームも同じようなことになる。仮に個人プレイの活動だったとしても、人間関係は付き物だが、それがチームという単位になると、それなりに難解になる。

まず、全体としては、チームで定めた結果を求める、野球であれば勝つこと、吹奏楽であれば、コンテストで賞をもらうことになる。

こうなると、全体としてチームのパフォーマンスを出すために、競争は前提となる。スキルとしてチームに貢献できる人になれば良いが、スキル不足で、補欠に回ったり、縁の下の力持ちとして、サポート役になる人も出てくる。

野球で言えば、球拾いの役割だろう。

 

こうなってくると、上下の関係ではないにしても、気持ち面での葛藤がどの立場の人にも生じる。このあたりから、人間関係はとても複雑になってくる。必然的に、コミュニケーションも難解になる。

 

では、それが仕事となるとどうなるかだが、利害関係と言うのが加わる。基本的にビジネスは利益を獲得するということが前提なので、利害関係者が仕事する会社というチームには沢山存在する。

 

損か得かと言う短絡的なものでないこともあるが、基本的には、WinWinを言うのは簡単だが、実現するのはとても難解だ。自分が得すれば相手が損する。相手が得すれば自分は損する。自分も相手も損すれば、第三者が漁夫の利で得することもある。

利害関係の中での人間関係はとても複雑であり難解である。その最たるものが交渉である。英語でネゴシエーションという。ネゴという方が馴染みがあるかもしれない。交渉と言うと争いごとのように思う人もいるが、ビジネスの場では当たり前である。

 

その上でのWinWinとは何かということになる。善人であるべきではあるが、お人よしであってはならいない。

このレベルのコミュニケーションは一朝一夕で身につくものではないし、誰にでも身につくものではない。こんな風に、コミュニケーションには色々ある。この色々を今後、改めてかみ砕いて体系化していこうと思っている。

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以上