近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

世の中に自分の考えや行動を伝えたいときに

今、個人でもSNSなどを使えば、情報発信したり自分の主義主張や活動をしたり作品やコンテンツを発表したりと、比較的楽にできる時代になって来た。

この傾向はますます加速されているが、その一方で、発信される情報やコンテンツが多いということは、世の中にそういう情報やコンテンツが溢れていることでもある。

 

だから、単純に考えると、昔よりも個人の意見や表現が届けたい人に伝わるかどうかは微妙である。もちろん、様々な調査分析を行って、情報流通に関するビックデータを構築して活用すれば、そういうことの見える化は出来そうだが、あまり現実的ではない。

 

私も長年、情報発信や情報活用に関する仕事をしてきた。そして、書籍、SNS、セミナーなどを行いつつ、今のメディアやSNSが複雑に絡み合いながら、変化する情報発信のプラットフォームという存在を意識して試行錯誤している。

 

私も仕事の立場だったり個人としての立場だったり、やはり、伝えたい人がいるから何らかの情報や考えを発信している。そして、その反響は気にしている。

 

SNSにしても、日々進化するので、こういう反響確認も単純にしようと思えばできる反面、広告モデルと相まって、とても精緻と言うか巧妙と言うか、なかなか、つかみどころを見つけるのは大変だ。

例えば、Facebookのいいねの数が典型だろう。他のSNSも皆右へ倣えの機能だ。書き出したらきりがないので詳細は割愛するが、いいねが多い少ないの話ではない。その背景と言うはSNSの仕組みは、とても膨大なるアルゴリズムになっている。

基本は広告のビジネスモデルなので、こっちの側面から理解したらあっさり解決ではあるが、一般の人はそんなことは知る由もない。

 

世界中でYoutubeが使われている。

日本でも日常会話で登場する。こちらの尺度も投稿動画の視聴回数となっている。そこで、視聴回数の劇的な向上を目指す。正統派のコンテンツももちろんあるが、際どいコンテンツも沢山ある。

 

まさに玉石混交だ。レギュレーション(コンプラなどを遵守するための決まり、規約)があるのは感じるが、悪く言えば、何でもありだ。ITに疎い人たちは、落とし穴にはまるだろうことは容易に想定される。

 

この世界でも他のSNSでも芸能人やスポーツ選手など、すでに著名人だった人の動画や発信には、視聴者数が増える。いいねやスキが押される。

中には、話題のYoutuberなど、一般の立場から大ブレイクする人もいるが、稀である。

 

宝くじに当たるようなものとは言わないが、芸能界に入って売れっ子になる。プロスポーツの世界に入って成功するぐらい確率は低い。

冒頭で書いたが、一般の個人が情報発信する機会が増えているのは事実である。

 

だが、そういう人たちが、ブレイクしやすい環境が出来ている訳ではない。このあたりが勘違いしやすい。こういう仕組みと言うのは、ごく一部の人が成功している結果を見て、そこに到達しようと努力する人達が続く。自然と人間の活動はピラミッド構造になって行く。これは、古今東西、人間は繰り返している。

 

こういうカラクリを分かって今のSNSなどを使って情報発信するのなら良いが、知らない間に不健全な世界にどっぷりつからないようにしていきたいものである。

私の専門分野ではあるが、SNSなども所詮はITのツールである。

ツールを健全に使うか、使いこなせるかは結局は自分次第である。そういう意味では、ITリテラシー情報リテラシーをしっかりと身につける必要がある。

 

そうしないと、せっかくの健全で世の中に役立つ情報やコンテンツを発信していても、それが不健全なビジネスの発展に知らず知らずに加担することにもなりかねない。

 

そういう時に大切なことは一つ。

それは、昔から変わらず、口コミで人対人のレベルで何かを伝える意識を持つこと。それと、同時に、実際にそういう行動を疎かにしないこと。

 

間違って、私のことが知りたければ、私の考えに興味がある人は、どこそこのSNSを見てください。ではダメなのである。見てほしい人、知ってほしい人には、一人ずつ丁寧にお伝えする。これが基本である。

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以上