近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

元気でいるためのプチなセルフモチベーションの勧め

モチベーションという言葉、どこかで聞いたことがあると思うし、使っている人も多いだろう。

 

意味合いは、動機付けや目的意識をもって行動しましょうという感覚だと思うが、会社でも使われることも多い。要するに、経営者の立場で考えると、社員のモチベーションを高めたいと思うのは世の常である。

 

これはスポーツチームでも似たようなものだと思う。モチベーションが高い状態は、良い結果に結びつきやすい。

そこであの手この手で、リーダーやマネージャーはモチベーションアップを実現しようとする。

言い方を変えれば、如何にやる気を起こさせるかということでもある。

 

オンラインの実用日本語表現辞典では、
モチベーション(motivation)とは、「やる気」「意欲」「動機」などの意味で用いられる表現。主に「行動を起こす契機となる刺激や意欲」といったニュアンスで用いられる。よく「モチベ」と略される。「特にやる気もないし必用に駆られているわけでもない」というような状況を指して「モチベーションがない」と表現したりする。

なるほど、納得である。

 

例えば、高度経済成長期はモーレツサラリーマンに象徴されるように、働く社会全体がモチベーションの塊だったと思うし、実際にその結果がついてきた。

給与は右肩上がり、生活はどんどん豊かになり、生活環境や社会インフラも日々良くなっていった時代だ。多くの人がやる気満々だったに違いない。私が確認した訳ではないが、こんな時代に社員のモチベーションを向上させることに腐心した経営者はそれほどいないのではないかと思う。

高度経済成長の中での生活自体がワクワクの連続だっただろう。これは、伸び盛りの新興国を見ていれば想像できる。

 

もちろん、今でも報酬が右肩上がりであれば、頑張る社員は沢山いると思う。しかし、平均的な話しで言うと、日本の会社員の給与は、もう20年以上上がっていない。

こういうモチベーションが働かない時代に、もう一度右肩上がりの経済成長は難しい。

常に例外はあるので、絶好調企業も存在するだろうが、社会全体では、右肩上がりの報酬アップの時代は過去のものであり、また、生活環境や社会インフラの向上もさすがにそろそろ限界にきている。

一部、空飛ぶ自動車やなんでも自動化の流れの進化はあるだろうが、日本はすでに到達点に近い。

 

だからこそ、社会貢献や人のためになることをする人が増えたり、都会から離れてのんびり田舎暮らしを指向したりする人も多くなってきた。

とても自然の流れである。

 

こういう時代に、昔の様な社会全体に期待するようなモチベーションアップは今のところ減退している。

だから、この10数年、社員のモチベーションアップコンサルなるものも一部では流行った。だが、私はこういう外的な刺激でモチベーションが一時期上がっても、元に戻ってしまうと思う。

 

私が思うに、これからはちょっとした良い行いの価値が高まる。些細な人助け、環境にやさしい生活をする、他にも色々あるが、貢献が多い少ないではなく、こういう取り組みを継続していくことが大切だ。

一人の行動による影響や変化は小さくても、同じような人がつながれば、社会は大きく変わる可能性はある。

こんな少しずつのプチなセルフモチベーションが大切な時代になったと思う。

 

以上