近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

そもそも人間に情報がなぜ必要なのかを考えてみた

仕事柄もあるが、最近ずっと情報について考えている。

加えて、このテーマに関する本を昨年から仕込んでいるが、なかなかまとめるのは大変だ。

 

情報というのはとても漠然としているし曖昧模糊で、具体的とも抽象的とも言える。

 

例えば、観光地に旅行したとしよう。せっかくの旅だ、贅沢もしたい。食事は外すことが出来ない。私も時間があるときは、事前にレストランをしっかり探す。できれば、ご当地でしか食べられないもの、人気があるところ、逆に隠れ家的なところ、色々と頭をよぎる。流石に、どこでもあるチェーン店は選びたくない。

 

今どきであれば、頼りになるのはスマホ。これは多くの人がそうだと思う。後は、現地にある観光ガイドの類。これならアナログ世代も何の問題もない。他にも色々方法はある。

最初からホテルのコンシェルジェに聞く人もいるだろう。タクシーの運転手に聞く方法もある。ただ商売関係の人に聞くと言うのは、少なくともバイアスはかかる。つまり、推薦する意図を知っておいた方が良い。

まあ実に今の時代は、たったレストラン一つでも自分が満足できそうな場所を探すのでも、色々と方法がある。

 

この事例は、ざっくりと言うと、自分が満足できるレストランの情報を見つける行為であり、目当てのレストランが見つかれば、それは自分にとって有益な情報になる可能性がある訳である。

 

一方、こういう方法もある。なんとなく宿泊しているホテルの周辺を歩く。普通はレストランが何件か並んでいる。観光地だけにどれも遜色なさそうだ。雰囲気、種類、値段、込み具合・・まあそれこそ、たまたま今飛び込んでくる様々な情報を頼りに、どこかに決める。これもりっぱな情報収集と活用と言える。

 

この事例でも書き出したらきりがないが、人間が生きるためには何かと情報を必要とする。そのため無意識か意識的かは問わず情報を常に探していると言える。

 

例えば、無意識な部分的として、人間は本能的に安全安心に生きるためのリスク察知に関しては、ほっておいてもセンサーが勝手に働くだろう。

 

意識的なものとしては、先ほどのレストランを探す事例は軽い話だが、プライベートなテーマで言えば病気になった時の病院や医者探しは重い。

私もこの年になると、少なからずこういう経験はあるが、医者探しは大変だ。もちろん、病気の深刻度との相関でもあるが。

 

私自身、プライベートでも日常に情報社会は実感する。情報があり過ぎて困る時代とも言える。

とは言え、好奇心旺盛な人にとっては、これだけ情報が入手しやすくなると、ワクワク感が増すのは間違いない。

 

本業のひとつとして私が長年関わってきたのが、仕事で扱う情報をどう考えるか、どう収集するか、どう活用するかについてである。

 

このあたりは、私の専門分野として20年以上に渡り活動してきたので、具体的な内容は割愛するが、20年ほど前に、“こうすれば中小企業の情報共有化は成功する”を上梓して以来、私は更なる答えを探し続けていると言える。

 

情報とは何か、情報を活用するとはを考えると本当に奥が深い。人間が奥が深いのと同じだと思う。とは言え、シンプルに考えると情報は人間が生み出していると言える。

ひとつは、話したり表現したり本を発刊したりという人間そのものの活動から生み出す情報である。もうひとつが人間の探究心や好奇心から生まれる膨大な情報だ。

 

前者はSNS全盛期に、誰でも情報発信できるため増大する一方だが、後者の情報は 無限に増大する可能性がある。

前者については、少なくとも世界の人口の数以上には、情報発信は行われない。しかし、後者については、それこそ無限の宇宙の探索を考えればすぐわかるが、未知との遭遇の世界である。人間がこういう探求を続ける限り、人間の周りには情報は溢れ続けることになる。

 

話が飛躍しているように思うかもしれないが、実際に、ネットで検索しても本屋に行っても、宇宙に関する情報はビッグバン状態だ。どんどん増えているのを実感する。

そうなると、仮に好奇心旺盛な人でも、追いつかなくなる。

 

こんな感じで、情報は増え続ける。

だからこそ、大切なのが、自分や自分が属する組織に必要な情報は何か、それはどうすれば入手できるのか。それを入手できるとして、何のために、どう使うのか。こういう自分の設計図や航海のための羅針盤が必要な時代だと思う。

 

まずは、情報収集の拠り所となるものをしっかりと定めて、誰に聞くか、どこで探すかを決めることが大切だ。そうしないと、出口のない迷路にハマってしまう。

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以上