近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

お付き合い残業は死語になるか?

私が会社員をしていた頃、当たり前にお付き合い残業なるものがあった。

もう30年以上前になる。

 

今、テレワークや在宅勤務が当たり前になった。

私も日常、仕事で使っている。考えてみたらプライベートでは、オンラインは使うことはめったにない。せいぜいスカイプと言ったところだが、今は、インスタントにメッセージ交換できる仕組みは沢山ある。

 

サービス残業が問題視されて、すでに10年以上は経過した。このサービス残業とお付き合い残業には、色んな意味での相関関係があったと思う。

 

まず、サービス産業ではあるが、高度経済成長期の時代はそれが当たり前だった。

私も若い頃、証券マンや銀行マンの逸話は直接、何度も聞いた。早朝から深夜までの勤務が当たり前の時代。報酬は基本固定給。

その時代は、社会全体がそういう風にできていた。だから問題があるとかないではない。

 

そして今は時代が変わった。サービス残業は死後になりつつある。そもそも、こちらは残業代がつくかつかないかだ。

シンプルに考えると、昔のようないけいけの時代ではなく、経済成長もままならない今は、適正な人件費のコントロールは当たり前かと思う。

だから、無駄な残業をして無駄なコストを出さないと言う意味においては、理にかなっていると思う。

 

その反面、自己投資や成長意欲の高い人が、いまでも時間外で仕事に取り組みたい人はいるのは間違いない。

そういう人にとって、今のテレワークは願ったりかなったりではないだろうか。

 

もちろん、その前提は自己責任で自主的に自己投資するである。今はダブルワークも広がりつつあるし、また人生100年時代の中で、自分の将来に投資する、準備すると言う時間確保も大切だ。

 

一つの会社で一生過ごす確率が高かった時代にはサービス残業も問題になるが、そうでない時代、幾らでも会社や仕事を変わる時代には、好きなだけ仕事する人がいても不思議ではない。

 

話は元に戻るが、私が会社員時代にお付き合い残業をしたことがあるかと言えば、私はしたことがない。意味がないしそんなお人好しではないからだ。私は、もちろん新入社員の頃、仕事は出来なかった。

 

だからと言うわけではなく、仕事が好きではないので、終業のベルが鳴ったらさっさと帰っていた。そして私は、本社ビルの守衛の人にベルサッサ族と呼ばれていた。

 

実は、私が勤めていた会社は女性は制服を着用していた。着替える必要のない私は、誰よりも早くビルの玄関を通っていた訳である。

では、サービス残業をしていたことがあるかと言えば、それもない。

 

私の新人の頃は、30分単位で残業代をつける決まりだった。ある月、本当に1か月に0.5時間しか残業がなくこれを勤怠で提出したら上司に嫌味を言われた。

これでつけるの?

しっかり給与にはオンされた。

 

その後は、20代半ばからは課長職になったので、世間では当然残業代込みの給与である。もちろん、今ならそれも厳密にはどうかということだが30年前はそういう社会だったのである。

 

私の経験ばかり書いてもなんなので、世の中の事を推論してみる。

 

きっと、コロナ禍前はサービス残業はどんどん減っていた。一方、お付き合い残業と言うのは、あまり減ることはなかった。要するに、同じオフィスに先輩や同僚がいると先には帰りにくい。

 

本来は、仕事ができる人がさっさと終わったら、帰れば良いだけなのに・・。

 

こんなように考えていると、今のテレワーク環境は、お付き合い残業が激減しているのではとひそかに期待している。

 

以上