近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

思ったことをはっきり言う人はうらやましい?

思ったことをはっきり言いたい、言えたらいいなと悶々としている人は結構多いと思う。

 

なぜなら、それができたら、自分自身はすっきりするし、ストレスも減るからだ。

 

私は、今までの人生の中でトータルで言うと、思ったことをはっきり言っているタイプに見られる方だ。

 

しかし、少なくとも学生時代のある時までは、思ったことがはっきり言えず、どちらかというと我慢していた。

とはいえ、我慢と言っても仕事をしている訳でもないし、単なるノー天気な学生だったので、せいぜい、仲の良い友達同士での話だから知れてはいるが。

 

ただ、不思議なもので、学生時代のある時、カッとなって、仲の良い友達にぶちまけて以来、私は、思っていることをはっきり言ったほうが、自分もすっきりするし、巡り巡って、相手も気分が良くなると思うようになった。

今振り返っても、何かのスイッチがオンになった瞬間だった。

 

仕事の世界では、自己主張やPRは出来たほうが絶対に良い。

会議でもそうだし、プレゼンでもそうだし、企画提案や改善の意見など、仕事では出来るだけ論理的に説明したり発言したりするスキルは大切だ。

 

加えて、こういう世界で生き抜くには、とてもタフでないといけない。

そう考えると、思ったことをはっきり言えるのが理想的であるが、そうはなかなか簡単には出来ない。

 

例えば、ビジネスの交渉のシーンを考えてみる。

最初から利害が相反する場合は、単なる言い争いなので、思ったことを好き勝手に言っても良いかもしれない。一方、WinWinを目指しましょうというなら、自己主張やPRを相手の事を考えながらしないといけない。

やっぱり、このさじ加減は難しい。

 

私は今でも思う。

思ったことをはっきり言うのは簡単ではない。

相手のことを大事にして、良いお付き合いを続けたいと思うとなおのこと、自分が思ったことをはっきりいうと、相手に迷惑がかかるとか、相手の気分を害するとか、色々と考えないといけないことが沢山出てくる。

 

仕事の場に限らず、思ったことがはっきり言えなくて、ストレスが溜まっている私の周囲の人に、私がどんなアドバイスをしたらよいかを考えることに結構関心がある。

 

思ったことをはっきり言うための心構えとして大事なこと。それは誠実であること、相手に敬意を払うことだと考える。

人間関係を良好に保つのが何よりも大切だ。

自分本位な相手であれば、私は、そういう人との深い付き合いは避けるべきだと思う。

 

思ったことをはっきり言うと、信頼関係を損ねるように思う人が多いが、私はそれは違うと思う。

長く良い付き合いをしようと思えば、やはり、自分という人間の特性や本音はさらけ出したほうが良い。もちろんそれはお互いさまの話である。

 

“実は、こう思っていたんです。あの時。”

と言われることも時々ある。そんな時は思わず、

“言ってもらったらよかったのに。”と言う。

 

やはり、長く信頼関係が維持できる人は、本音でコミュニケーションが出来る人である。よこしまな気持ちや駆け引きばかりする人とは付き合う必要はないと私は考える。

 

以上