近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

変化が早くそのスピードが加速される時代の生き方

最近、ふとした時に思うのだが、いつから世の中こんなに変化が速くなってきたのだろうか。

生活スタイル、仕事のやり方、新サービスの登場、あふれ続ける情報。

なかなか落ち着くことがない。

 

そして、明らかにスピードを求める行為というか活動が増えたと思う。

世の中の変化が加速する中、それについて行くため、乗り遅れないためにスピードが要求されているとすれば、これは果てしなく続きそうに思う。

 

今のSNSにしたってスマホにしても、そんなに急いで誰とコミュニケーションしているのかと言えば、仕事であろうと生活であろうとその相手は人間だ。

 

冷静に考えてみると、お互いがお互いを触発し、急ぎ足になってしまっている。

のんびり行こうという空気感はなかなか存在しない。

 

今のところ、コンピュータとやりとりしている人は限られている。

ところが、これにしても、コンピュータやロボットとコミュニケーションしたり、共同の活動や仕事をしたりすることも増えつつある。

 

言うまでもなく、機械は電源さえあれば、疲れは知らない。寝る必要もない。

人間は、生身の存在で、こういう部分においては、寿命は少しは延びてはいるが、大きく進化したわけではない。

 

人間が作り出した科学技術の恩恵による生活環境の向上やサービスの飛躍的な進化には驚くばかりだが、一方、自ら創り出した状況や環境に振り回されていると言える。

 

スピードを意識すると人は焦る。そしてそれが要因でストレスになる。

 

のんびり生活する、暮らすという感覚は、今でも田舎に行ったら残っているようには思う。

 

以前もこのブログに書いたことがあるが、実際にスピードを感じる要因は、やはり情報だと思う。今は、世界中の様々なニュースや出来事がいつでもどこでも知ることが出来る。

 

以前は、せいぜい、日本国内だけの情報に囲まれていた。

よっぽどの人は、海外のニュースを英語で見る人もいたと思うが、それは一昔前なら特別な人だった。今は、SNSやネットで世界中の情報に触れることが多くなった。

 

また、最新の科学技術そのものに関する話題も急増した。否応なしに、よその国の変化やスピードも気にしてしまう。

 

こういう環境で育つ、子供たちはどうだろうか?

少なくとも、私は学生時代まで、時間は超のんびりしていた。田舎暮らしだったこともあるが、日々、変化を感じるのは四季の変化や日の出や夕日などの自然現象ぐらいだった。

そして、もう一つ、私は農家育ちなので、野菜の日々の成長を変化として感じていた。

 

最近は、遺伝子組み換えによる早世の技術も登場してはいるが、基本的に、人間以外の生物や植物の成長スピードは変わらない。

 

もちろん、人間も先ほど書いたが、寿命は延びているが、成長スピードが速くなったわけではない。しかし、情報過多の中、常に変化が加速する、スピードを求められる世界に生きている。

 

身体の成長は変化がなくても、心の成長にはとても大きな影響を及ぼしているのではないかと心配になる。それは具体的に、人が人として相手の事を考える、感謝する、共感する、そして利他的にふるまう。こういった人としての存在感に関わる大事なことの成長機会が失われているような気がしてならない。

 

どこかで、昔ながらのペースでゆっくり過ごせる時間の確保が、例え数ヶ月でも最低、必要な気がしている。

 

以上