近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

情報は人間が処理してはいけない時代になるかも

情報過多は今や日常会話かもしれない。

 

生活者はともかく、ビジネスをしていると何らかで情報を扱うのが今や当たり前になった。

 

情報はどこかで誰かが作り出す。

昔は、情報の発信源となる人やメディアは限られていたが、今はその発信源が大衆化したし、メディアも多様になって来た。

 

そして世界がつながりだした。

一昔前に比べると、すでに世界はつながったとも言えるが、まだまだ、情報が行き届かない人たちがいたり、情報統制の中で生活していたりする人も多い。

 

日本は一見、情報発信や情報の入手に関して自由な国の印象があるが、正直、情報をコントロールしている人達はいるし、秘密情報も膨大にある。

 

秘密情報には国家機密や企業の戦略的な機密、技術特許にあたるような機密、プイラバシーに関わる機密など多岐に渡る。こういう情報に関しては、どんな時代で特別な情報として扱われるのは人間の宿命かも知れない。

 

そういう意味で考えると、情報には機密情報と公開情報2種類がある。

 

今、DXブームである。この本質的な言葉の意味は、私にはピンとこないが、今回はそれはわきに置いておいて、このDXブームの先には何があるのかを考えてみようと思う。

 

ITが社会や企業に浸透するということは、ますます、情報の流通量が増えるということだ。

もう古い話だが、この20年の情報量の増大に対して、人間の情報処理の能力は、それほど向上していない。総務省の情報センサスのレポートが話題になったのはもう随分前のことだ。

 

 少なくともあれからすでに10年は経った。同様の調査は存在するかもしれないが、今どうなっているだろうか?間違いなく、情報量は加速度的に増大している。人間のスキルはどうかといえば、あまり変わらないと思う。

ただ、劇的に増大していることがある。それは、スマホなどの普及で、人間が情報に触れる機会は増大している。

 

 

私にしても、仕事ということもあるが、合間でスマホで様々な情報を見ている。正確には、見ているにも至らない時もある。ただ、眺めているだけのこともある。

 

例えば、社内のメンバーとのチャット、友人知人達とのメッセージ。インターネットニュース、SNSなど、なにかと使っている、以前より見ている時間が増えた。

正直、見ていないと落ち着かない症候群ともいえる。世の中、私と似たような人は多いのではないか。だからこそ、スマホを断つ。ということも真剣に考えたりする。

 

次は子供たちで目線で考えてみる。

私の子供の時は、情報と言えば、近所の噂話か、自然の中で感じる何か。これぐらいだった。そこに、友だちとの遊びの中での会話。

今と比べたら情報には全く触れていなかったと言える。一方、感性のセンサーは磨かれていたと思う。

今後のことを予想すると、情報が世の中には溢れ続けるのは間違いない。

平穏に暮らすのに一番単純な方法は、情報から離れることである。

 

しかし、すでに人類は情報過多の社会の中で、生きていく選択をしている。

少なくとも経済活動はそうだ。人間の大半が働く時代。簡単に情報を断つことはできない。

私は、近い将来をこんな風に予想する。

 

AI君の役割も少しはあるとは思うが、情報を取捨選択してくれる自分用の何かの装置が必要だと思う。それは、スマホではない。ロボットでもない。その何かがそろそろ生まれる時期に来ているのではと思う。

 

そうしないと、自分達が生み出した大量の情報の中で、人間は疲弊どころか、退化してしまうような気がする。

 

以上