近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

批判するも批判されるも人間には色々なことがある

人に批判されて嫌な気分にならない人いないと思う。

しかし、経営者や科学者、政治家など、批判を受け止めて、対応しないといけないという印象が強い職業や役割も世の中には沢山ある。

 

私の場合であれば、小さな会社でも批判は少なからずある。特に、私は書籍や執筆やスピーチなどで平均的な社長よりは表現する機会が多いので、批判を受ける機会も多いほうだと思う。

 

自分の子供の頃を振りかえると、批判に耐えられるような人間ではなかった頃がある。

どういう歩みの中で今のようになったかは、自分ごとではあるが、妙に興味がある。

 

私は、創業した30代前半は、人が批判することに関しては自分には無縁だと勝手に思っていた。ところが、そうでない現実に気づいた時、結構、繰り返し使っていた言い回しがある。

あの長嶋茂雄だって半分ぐらいの国民には嫌われているかもしれないのだ。と。

 

今となっては、若気の至りと笑って言えるが、30代の頃は、批判されるということにとても敏感であった。丁度この頃、2チャンネルというのが出来て、匿名で人を批判するという行為が一気に流行したが、私の言う批判というのは、実名での批判のことである。

 

匿名での批判に関しては、人それぞれ色々な考え方や意見はあると思うが、私はそういうのは全く受け入れない。よっぽど、やむにやまにやまれぬ事情があれば別だが、基本的に人を匿名で人を批判するのは、正々堂々とした生き方には反すると思っている。

 

実際の世界では、実名の批判に関して悩む人は多い。

クリティカルシンキングという考え方がある。

ウィキペディアによるとこうだ。

 

批判的思考(ひはんてきしこう)またはクリティカル・シンキング(英: critical thinking )とは、あらゆる物事の問題を特定して、適切に分析することによって最適解に辿り着くための思考方法である。

 

科学者の世界では批判はあたり前になっている。

誰かが新しいことを発見したら、それを多くの科学者が検証する。反証の意図をもってする人もいる。それに耐えて初めて、科学の世界では、認められる。

 

 

政治とビジネスの世界は全く違うとはいえ、どちらも批判にさらされやすい職業の一つだと思う。有言実行と言う意味での批判、結果責任を取るという意味での批判、組織を動かすそのやり方に対する批判、もちろん、表現することが多い立場であれば、都度の言動に対しての批判。経営者であれば、ステークホルダー(利害関係者)のシビアな意見。大抵は建設的な厳しい意見が多いが。

いずれにしても、人は人から批判されるのは好きではない。

 

この本能的な性に打ち勝つために、どうぞ批判してくださいという姿勢でいるというよりも、批判をうける前提で、想定して力をつけておく。

 

想定問答ではないが、意見や質問に対して、答えを考えおく。想定外の批判でもメンタル面ではしっかり対応できるように訓練しておく。こういう日々の努力が大切なのではないかと思う。

 

最近あまり聞かなくなったが、イエスマンばかりになると危険だと言われていた時代があった。最近、話題にならなくなった原因の一つは、結構、オープンな時代が来たからだと思う。世間からの批判や顧客からの批判、社会からの批判が経営者に届きやすい時代なって来たのではないだろうか。

こんな時代だからこそ、組織を引っ張る立場に限らず、批判を建設的に受ける準備が必要ではないかと思う。

 

以上