近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

映画を活用した新メディアの活用を考える

メディアがどんどん進化している。

そもそもメディアの意味やその対象範囲も拡大を続けている。

この数年でSNSがメディアに加わったことで、混沌化しているとも言える。

やはり一番大きい要因は、デジタル化が進んでいること、ネットで配信が容易にできるようになったことだ。

 

今や動画をネットで視聴することが、私たちの日常生活でも当たり前になった。

この世界はYoutubeが代表的である。このしくみが世の中に登場した時は、誰しもが単なる録画の配信サイトぐらいのイメージだった。それをGoogleが買収してから、プラットフォームサービスの一つとして一気に成長した。

 

今やYoutubeを知らない人はほとんどいなくなった。何か知りたいことや興味があることがあって、キーワード検索をするとほぼ望み通りの動画を見つけることが出来る。

もちろん、他の動画配信サイトなども乱立している。メジャーなSNSにしても、動画配信機能やライブ機能も追加されている。

 

ここ数年は特に動画慣れが進んできたと言える。

そうすると、人間の習性に沿って考えると、そろそろ、動画に飽きてくる。動画疲れが起こってくると思う。

 

メディアと言えば、やはり今でも主流は本や雑誌、新聞などである。これは今後も変わらない。

新しいメディアが登場する度に、人間はそれに飛びつくようにそれを使いだす。

そして、いつか飽きが来る。動画疲れの中で、紙の本への回帰も始まっている。

 

動画で知識を吸収したり何かを感じたりするのにはとても手っ取り早いのだが、やはり、知的な創造をする時間と言うのは、本を読むことに勝るものは無い。

 

この本であるが、私は出版会社を運営してきたので、本の制作の大変さは身に染みて分かっている。自分でも何冊か書いているが、やはり、人の本を創ることは、神経も使うし、とてもクリエィティブな仕事だ。

 

こういう世界に近いコンテンツ創りとしては、私が今最も関心があるのは映画だ。

もちろん、映画の製作コストは本に比べて桁が一桁違う。大作であれば、数十億円のものもある。

特に、メジャーな制作会社が大ヒットを狙う映画などは、とても一般企業が手を出せる領域ではない。

 

実は、わが社では、映画を創った経験がある。

 

 

 

 

この映画は、予算としては数千万だから映画業界の常識としては、少ないほうだ。しかし、本の制作コストの20倍、30倍はする。

 

こういう経験をしてみて、今から取り組もうとしていることがある。

それは、映画をメディアコンテンツの主役にしようと言う構想だ。以前から、欧米などではショートムービがビジネスとして成立している。

 

 

私は、多くの人が動画慣れした今、これからは、映画製作が大衆化されていくのではと思っている。もちろん、本を一冊創るのを著者が一人で完成させるのはとても難しい。編集者が一緒に作って初めて作品として出来上がる。

 

動画の編集能力をもった人は増えてきた。

動画や映画のクリエーターという新しい職業が大衆化される期待感もあるし、出版会社としてデジタルコンタンツの領域をカバーして動画コンテンツビジネスに参入する会社も増えると予想している。

書籍も映画も編集力がとても重要なポイントになってくると思う。これからは、両方に精通した編集者が活躍時代になりそうな予感がする。

 

 

以上