近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

ピンチはチャンスなりは余りにも使い古されているが・・・

今、どれほど、ピンチはチャンスなりと、反芻している人がいるだろうか?

 

間違いなく、世界中のアグレッシブな人は皆そうだと思うし、普段、そうでない人も、もしかしたら、今はチャンスかも・・・と思っているのではと推察する。

 

根拠は何かと言われれば・・

単純には、“そう思わずにはやってられない”がベースにあると思う。

毎日毎日、コロナ禍で様々な不安や心配が募る。数日や一か月程度であれば、すぐに元に戻るのだが、日本も世界もそろそろ、こういう毎日が一年になる。

 

程度差はあると思うが、この現代があまりにも恵まれていたことを日々悟る。

ちまたに流れる情報やニュースでもその変化は感じる。

一年前は、専門家以外は目の前しか見えていなかった。私も、起こっていることを理解するのに時間を要した。

ネットは言うまでもなく、色々と書籍を購入して読んだり、世界の人の知見や意見も積極的に聞いたりした。そういうことをしていると、だんだんと視界が開けてくる。

 

私が最初に関心が向いたのは、人類はそもそも、誕生以来幾多の存続の危機を乗り越えている。感染症にしても、かつて何度も大流行している。今ほど医療も衛生も発達していな時代の事だ。

 

当然、ネットもないので、正しい情報など入手のしようがなかった時代だ。世界とつながることは一般の人は不可能に近かったと思う。

日本にしてもそうだ。何度も疫病で苦しんでいる。気候の影響による飢饉も江戸時代でも何度も発生している。

 

書き出したらきりがないぐらい、人類は苦難や試練を数えきれないぐらい経験してきたのである。

 

話は変わるが、日本は自然災害大国である。

実は、今日の1月17日は、阪神淡路大震災が発生した日だ。

 

正直、26年も経つと、記憶が薄れていく。私も震災のど真ん中にいたので、生々しい体験が沢山ある。震災の発生が、5時46分だった。まだ、夜明け前だ。

 

仮に3時間ずれているだけで、事態は別の状況になった。私もどうなっていたかは分からない。日常に使っているポートライナーは崩壊したし、お客様のオフィスビルも倒壊した。高速道路も壊滅した。

 

今でも時々思う事は、少なくとも震災から約3か月ぐらいの、被災者同士の会話は、とてもピュアだった。

お互いに“生きていで良かった”だけが交わす言葉だった。他に何も語る必要もなかった。

 

私もその時の感覚が今でも残っている。

今の現代の日本に生きていて、生きててよかった。と大勢が同時に思える体験と言うのは、そうそう起こらない。

 

そして、16年後の3月11日に、東北の大震災が起こった。

信じられない光景がテレビに映し出されていた。ニューヨークのトレードセンターの大惨事をテレビで観た時と同じ感覚だった。もちろん、私も東京にいて、激しい揺れを経験したので、決して他人ごとではなくても、正直、阪神淡路大震災の時のように衝撃はなかった。

 

テレビ越しでは、どうしても正直、どこか他人事になってしまう。もちろん、知り合いなども東北にはいるので、無事を祈ったのは当然だが。

 

今、感覚的には、震災ほど短期間の衝撃ではないが、1年近く今の状態が続くと、多くの人が生きる。ということを見つめなおしていると思う。

 

私は、これこそが、人類のピンチをチャンスに変える最大の原動力になると確信している。

お金儲けとか、良い大学に行くとか、会社を大きくするとか・・色々な欲はあってよいとは思う。しかし、生きていないと何の意味もないことも多い。

 

私は、今のこの人類の体験が、生きててよかったと思う人が増えることによって、未来から振り返れば、人類の大きな転換期だったと言われるのは間違いないと思う。

 

だからこそ、こういう時代に、こういう経験していることをチャンスと思い活動を更に俊敏にしようと思っている今日この頃である。

 

神戸三宮の東遊園では、毎年、震災の発生の同刻に大勢の方が集まって、祈りをささげる。今年は、集まりは自粛されていた。

だからこそ、今日は、私もあの時の“生きててよかった”をもう一度感じてみようと思い現地に足を運んだ。

 

 

 

 

 

以上