近藤昇の「仕事は自分で創れ!」

「仕事は自分で創れ!」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いやビジネスについて発信します。

揚げ足取りが増殖しているように感じる今日この頃

感覚的なものだが、

ネットも含めたメディアを通して世の中を見ていると、ちょっと、うんざりするぐらい揚げ足取りが多くなった。

 

こういう世界だけで日本人を見ていると、海外から称賛されている日本人の姿とは乖離している。

 

テレビ番組は今に始まったことではないが、最近は特に揚げ足取り評論家が目立つようになった。

それに輪をかけているのがネットの世界だ。

 

ネットは自由に個人が発言できる分、玉石混交の意見や批評が溢れている。

いまだに、匿名に近いのも沢山ある。

なりすましもできる世界でもある。

情報を受け取る側は、どのメディアから得た情報かはあまり覚えない。

 

情報の洪水の中で、全体的に揚げ足取り社会が広がっているように思う。無責任に揚げ足取りをする人が増えていく。

 

特に、ネットのこの傾向はますます過激になっていきそうである。

こういう迷惑な情報に振り回されないためにも、メディアリテラシーを高め、自分の考えや信念を持ち判断の軸をぶらさないことが重要になる。

 

さて、本題に入るが、揚げ足取りは誰がするかと言えば、それは人間だ。

海外の揚げ足取りの事情は分からないが、

日本人は特に他人のことを気にする習性が強いように思う。島国の特徴でもあろう。

 

 

 

私は、子供時代、いまだに強烈な体験が頭に残っている。子供の頃は、村社会のど真ん中で生活していた。口コミというか噂話はあっという間に広がる。良い話も広がるが、他人の出来事はあっという間に伝染する。

 

小学生高学年のある日、実家から数百メートルのところに、農村に初めての自動販売機が設置された。飲料ではなく、インスタントの麺類の販売機だ。私は、物珍しさに負けて、天ぷらうどんをたべた。特に目立つ場所だったので、販売機の横で目立たないようにして食べた。

 

天ぷらうどんに満足して家に帰ると、すでに母親が知っていた。この時ばかりは、田舎の口コミ力の速さと深さを実感したことはない。

いまだに忘れられないエピソードだ。

 

私が天ぷらうどんを食べていることがよっぽど目についたのか?話のネタだと思ったのか?未だに真相は分からない。

 

村社会は、日本だけの特徴ではない。ベトナムでも他の新興国でも良くある話だ。

こういう人間特有の噂好きが根底にあり、揚げ足取りにつながっている部分は間違いなくある。

 

一方で日本特有のものもあるのではと最近ずっと考えている。日本人はあまり本音を言わない。

世間や間という見えないコミュニケーションの世界がある。ビジネスでも阿吽の呼吸がある。

 

揚げ足取りをする人たちを、

私なりに分類してみる。

 

まずは、悪意、敵意をもって攻撃する人。

あらさがしもこの部類だ。重箱の隅をつつくという表現もある。

こういう人達はアナログの世界だとまだ判別しやすい。やっかいなのは、ネットやSNSの世界。

誹謗中傷までいくと、犯罪にもつながる可能性がある。

 

人間は本能的にマウンティングする性質がある。

人より優位に立ちたいという本能だ。

ネットでは理性による抑えが利かなくなりやすい。またストレス発散の場所としても使われる。

妬みから人の足を引っ張る人も多い。

ネットは揚げ足取りが増える最大の温床である。

 

実は、揚げ足取り予備軍は沢山いる。

無知からくる揚げ足取りもある。

無知な人の揚げ足取りに遭遇すると、話が迷走するし長くなる。説明も疲れる。

 

次は、人の話を鵜呑みにする人。

これは、人に流されて揚げ足取りをする可能性があるということだ。

付和雷同型と言える。

 

もう一つは、考えたらわかることを考えない人。

ひとつ前と似ているが本質は違う。

 

今の日本は、責任も取らず、評論的に言ったもの勝ちのような風潮がある。

大人はまだしも子供の教育には良くない。

 

ますます噂がネットなどで飛び交う時代。

一人一人がメディアリテラシーを高めて、考える力をつける必要がある。

揚げ足取りに遭遇した時の対処は?

色々とやり方が考えられるが、無視する、気にしない、見ない、聞かない・・

このあたりは消極的で避けて通る感覚だ。

 

一方で、正面切って何を言われようが、何を書かれようが、言われようが自分がブレない。

私は後者を常に意識している。

 

まずは、大人がしっかりとしたメディアリテラシーを身に付けて、子供たちのお手本になることが大切だと思う。

 

以上